まずは親指を曲げる筋肉のリハビリをしたかどうかの確認です。骨折をして固定していると、周りの筋肉が弱くなります。骨折が治ったからといって、筋肉が弱ったままプレーを再開すると、怪我をする前と同じようには動けないです。親指を曲げる筋肉群を強化する方法として「タオルギャザー」というエクササイズがあります。これは床にタオルを敷いて、足の指でタオルを引き寄せる方法です。ハンドタオルよりも大きなタオルを敷いて、連続してタオルを引き寄せていってください。
筋肉が疲れるまで行い、一度休んでもう一回。2~3セットくらいから始めて、余裕ができたらセット数を増やしていきます。そうすることによって、怪我をする前と同じ筋力まで回復させていくことができます。もし、リハビリを行っていなかったとしたら、早急に取り組んでみてください。

また、指の力で蹴って動こうとしていたとすると、怪我をする以前よりも動きのスピードが上がる可能性が高いです。蹴って動こうとすると、大きな力を得られないばかりでなく、時間もロスしてしまうからです。動くためのエネルギーは、地面を押した時に跳ね返ってくる「地面反力」から得ます。
直線であれば、親指の付け根の拇指球の横のラインで地面を押します。方向変換時であれば、拇指球と踵を結んだ内側のアーチで地面を押します。親指は、地面を抑える程度で蹴らずに、地面を押してエネルギーを得たら、素早く次の一歩に移ります。そうすることによって、蹴って動こうとしていた怪我をする前よりも、速く動くことができるようになりますよ!