これまでインターハイに6回、選手権に7回に出場。2008年度の選手権ではFW大迫勇也選手の活躍により、準優勝を果たしたのが鹿児島城西高校だ。昨年は夏冬共に全国大会出場を逃がしたが、雪辱を誓う今年は2月に九州新人大会で優勝。惜しくもインターハイへの出場は逃したが、今年の躍進が期待される九州屈指の強豪に所属する選手がどんな1日を過ごしているのか、密着取材してきたぞ!

■寮生の一日のスケジュール
~07:00 起床・点呼
7:55 朝食
08:35~12:45 学校
14:30~17:30 練習
20:00 帰寮・入浴・食事
21:30 掃除
22:00 点呼
23:00~07:00 睡眠

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 野球部と駅伝部の選手と共に暮らすビクトリー寮には41名のサッカー部員が在籍。「サッカーに集中したい」との理由で寮生活を選んだGKヒル袈依廉ら地元出身者だけでなく、埼玉や石川、大阪など九州以外から入学する選手もいる。

寮生活では7時起床がルールで、点呼を済ませて身支度を済ませると7時55分に食堂に集合し、朝食を済ませる。水曜日と金曜日には、学校に行く前にウェイトトレーニングを行っているそうだ。歩いてすぐの所にある学校に移動すると、8時35分から12時40分までが授業時間だ。今年は選手全員が進学体育科に所属。スポーツを通じて心身共に成長するためのコースで、身体の仕組みや運動について学ぶスポーツ概論をみっちりと教わる。DF松永晟弥は「筋トレのセットの組み方を教わったり、身体づくりについて勉強のできるのが嬉しい」と口にしていたぞ!火曜日・木曜日・金曜日の3日間は4時間目で通常授業が終わり、5、6時間目はスポーツの授業として各部活に励む。サッカー部の場合は昼食と教室の掃除を終えて、14時30分から練習を実施している。

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基本的には校内にある土のグラウンドを利用しているが、少しでも良い環境を求めて、週に2,3回は近隣にある天然芝グラウンドと人工芝グラウンドまで移動し、汗を流す。止める・蹴るといった基礎技術と共に動きながらのプレーを徹底するのがチームの特徴で、取材日は対面パスやGKからのビルドアップを想定した7対7のミニゲームを行っていたぞ!みっちり練習した最後に全力ダッシュを行うなど内容はとてもハード。オフ明けにはハーフコート6周を5分で走り切る名物メニューもあるが、選手は前向きな声を絶やさない。小久保悟総監督が「懸命に走り、声を出すことの重要性はサッカーがどれだけ進歩しても変わらない。そこはしっかり徹底したい」と話す通り、常に全力でプレーするのが鹿児島城西の伝統だ。

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練習後はそれぞれ自主練に取り組み、寮へ戻るのは20時前。サッカーノートを書き終え、入浴を済ませると、各自が好きなタイミングで夕食を口にする。取材日のメニューは中華サラダ、コロッケ、レバーとほうれん草の炒め物、キャベツとトマト、みそ汁がテーブルに並んでいた。選手に人気なのはカレーで、提供されない日は持参したマイレトルトカレーを白ご飯にかけて食べる選手も少なくない。また、近所にある「けやき」というお弁当屋さんのご厚意で、おかずを持ってきてくれることもあるという。育ち盛りの選手だけあり、サッカー部用として用意されていた4升ものご飯があっという間になくなっていたぞ!

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食後は21時30分の掃除時間と22時の点呼以外の時間は自由時間だ。チームメイトと学校生活やサッカーの話で盛り上がり、一日の疲れを癒す。「中学の時に怪我をしたせいで大会に出られず、悔しい想いをした。そこからストレッチを毎日続けていたら、身体が柔らかくなった」という松永に教わり、8人の選手が暮らす大部屋に集まってストレッチを行う選手も多い。また、OBが日本代表として活躍する姿をテレビで見るのも楽しみの一つで、昨年のワールドカップは学校に寮生が集まって、大迫選手の応援をしたという。

スポーツについて専門に学んでいるため、身体作りに対する意識が高い選手が多いのも鹿児島城西の特徴だ。MF今福晃生は練習後にチーム全員に渡されるプロテインとおにぎりなどの補食に加えて、自ら購入したプロテインを寝る前に飲んでいる。また、インターハイ予選や選手権予選で連戦を余儀なくされる鹿児島県の事情もあり、コンディショニングに気をつける選手も多い。スポーツで活躍するために重要なアミノ酸が摂れる「アミノバイタル® プロ」はチームにとって欠かせない存在で、今福は「大事な試合が終わった後にいつも飲んでいる。連戦でも最後まで自分らしくプレーできるのはアミノバイタル® プロのおかげ」と口にする。

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鹿児島城西の1日に密着した結果、熱量に満ちたトレーニングで快適に楽しく暮らせる寮生活が強さの秘訣だと分かった。今福は「昨年は3大会全て獲れなかったのでは今年こそは選手権に出て、日本一になりたい。リーグ戦でも優勝してプリンスリーグに戻るのが目標」と意気込んでいたぞ!

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