伝統の藤色のユニフォームでおなじみ、静岡県の藤枝東高校。多くのプロ選手を輩出し、日本代表キャプテン・長谷部誠選手やドイツ・ブンデスリーガのカールスルーエで活躍する山田大記選手も「藤枝東」の出身だ。チームの目標である「全国大会優勝」をめざして活動する藤枝東は、チーム力向上のためにあるアプリを使っている。それが『CLIMB DB』だ。
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これはパソコンやスマートフォンで使用できるアプリで、体重や体調、食事の量、勉強時間など、日常生活やコンディションを記録することができるというもの。選手たちはこのアプリを使うことで、日々のトレーニングの振り返りや、コンディション調整に役立てている。

藤枝東高校サッカー部の小林公平監督は『CLIMB DB』の効果を次のように語る。

「私がCLIMB DBを使って確認しているのが、トレーニングの強度です。毎回練習メニューを作成するときに強度を想定しているのですが、私の見立てと選手の実感が同じなのかを見ています」
藤枝東高サッカー部が使う『CLIMB DB』の中には、トレーニングを振り返る項目があり、選手はアプリを使って疲労度を数値で入力する。それを小林監督がチェックして「この練習は思っていたより強度が高かったな」といったようにフィードバックし、次回の練習に役立てている。
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「私は練習の雰囲気や選手たちの取り組む意欲、集中力などを重視しています。それらは数値化できないものですが、CLIMB DBを使って選手たちに入力させることで、感覚ではなく実測として把握することができます。同じ練習メニューであっても、選手それぞれに疲労度や強度は違いますよね。それを数値でわかるのはありがたいですし、選手たちもアプリを使って数値を入力することで、強度にも意識が向くようになっています。我々指導者と選手が一体となってトレーニングを作っていく雰囲気ができているので、チームにとっては間違いなくプラスだと思います」
ほかにも、国体選抜に選ばれた選手に対し、チーム以外の練習時にどれぐらいの強度のトレーニングをしたのかを確認したり、ケガの状態などを記入させることで「昨日は国体の練習でハードにやったみたいだな」とわかれば別メニュー調整にしたりと、様々な使い方をしているようだ。
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指導者にとって気を使うのが、選手とのコミュニケーションだ。部員の数が多ければ多いほど、全員とコミュニケーションをとり、コンディションを把握するのは難しい。その部分も『CLIMB DB』を使うことで補っているという。

「アプリの中で選手とメッセージのやり取りができるので、活用しています。選手に話しかける材料が増えたことで、コミュニケーションの量も増えたと思います。それに、選手には、監督やスタッフから見てもらいたいという気持ちがありますよね。アプリを使ってコミュニケーションをとったり、選手の状態を把握することができるので、コーチ陣もより深い部分まで選手を見ることができるようになり、結果として選手もいきいきと取り組むようになりました」
メッセージの内容は様々で、自主練で取り組んだ練習メニューを送ってくる選手もいれば、トレーニングや試合の感想、意見などを書いてくる選手もいるという。監督に面と向かって言いにくいことも、アプリを使うことで伝えやすくなる。これは監督、選手双方にとってメリットといえるだろう。
藤枝東高校の校技はサッカー。錚々たるOBが居並び、地域ぐるみでサッカー部に熱視線が注がれている。小林監督は「サッカーだけでなく学業もがんばって、地域から愛されるために、ピッチ外の行動にも意識を向けようと伝えています」と語る。
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「我々がいくら口で言っても、最終的に行動に移すのは選手自身です。社会に出る準備段階として、自分で考えて行動することが大切です。自立をうながすためにも、CLIMB DBという最先端のアプリを使って、日々の体調や食事、睡眠、勉強時間などを意識することで、一日の質が上がっていくと思います。また、自分のプレーに対する振り返りができるので、フィードバックもできます。それがモチベーションにもなっていますね。記録を残しておくことで、自分の良い時、悪い時の原因を見つけることができますし、特にうまくいってない時やスランプの時にどうやって回復するか。そのための材料をデータとして持っていると、個人だけでなくチームとしての強みになると思います」
文武両道を掲げる藤枝東高。国立大学に進学する生徒も多く、サッカーと勉強の両立にがんばっている。より良い生活習慣、リズムを作るためにもセルフコンディショニングは欠かすことの出来ないものだ。それに役立つのが「CLIMB DB」であり、社会人としての土台を作る高校時代に、より良い習慣を身につけることが、その後の成長につながるといえるだろう。