2016年、高校年代日本一を決める大会で2冠を達成した青森山田高校。過去には柴崎岳選手を始め、数多くのプロ選手を輩出。今年もU-18日本代表の郷家友太選手、中村駿太選手がJリーグ入りを決めるなど、毎年のようにJリーガーが誕生している。

チームを率いるのが、今年で就任23年目を迎える、黒田剛監督だ。15名を越えるJリーガーを育て上げた指揮官には、公式戦当日に決まって行うルーティンがある。それが「ランニングをしてから、神社にお参りをする」というもの。青森で試合があるときは、サウナで身を清めてから神社でお参りをする。遠方で試合をするときは、地図で近隣の神社を調べて45分程度のランニングルートを作り、範囲内にある神社を回って手を合わせる。

IMG_1865.JPG

このルーティンをするようになったのは3年前。ある名将との出会いがきっかけだった。

「数年前、岡田武史さんが青森に来てくれて、話をする機会がありました。2010年の南アフリカW杯で日本をベスト16に導いた、日本のトップ指導者である岡田さんが "監督は孤独な仕事。最終的には自分の勘を信じられるかどうかなんだ"と言っていて、これだと思ったんです。当時の自分も選手起用に迷うことがあって、周りの意見を聞いて失敗したこともありました。自分の勘を信じることができずに、決断できなかった。その不甲斐なさを感じていたんです」

最終的に、決めるのは自分。そう思った黒田監督は「困ったときに、少しでも良い決断ができるように。運が少しでも向いてくるように」という思いから、試合会場近くの神社にお参りに行くようになった。自宅にはタイで購入したガネーシャの像を飾り、タイガーアイという石でできた、青森山田カラーの数珠を身に着けるようになった。

S__6881298.jpg

黒田監督は「神社にお参りするようになった3年前から、全国大会で3位になったり、昨年は2冠を達成することができました。やることはやったから、あとは神にすがるしかないんですよ」と言って笑みを見せる。

いよいよ、高校年代の冬の日本一を決める大会が幕を開ける。青森山田は昨年のチャンピオン。最注目とも言えるチームだ。黒田監督に心境をたずねると、引き締まった表情でこう返ってきた。

「選手達に言っているのは、今年のチームと去年のチームは違うということ。去年のチームは高円宮杯プレミアリーグのチャンピオンシップで優勝しましたが、今年のチームは"優勝争い"はしたけど、優勝はしていません。周りの方は去年のチャンピオンとして注目してくれますが、そこにあぐらをかいてサッカーをすることは絶対に許されない。それは口を酸っぱくして言っています。チャレンジャー精神で、初出場と同じような気持ちでやらなければいけない」

IMG_2046.JPG

年末になると、チームは関東で行われる全国大会に向けて合宿に入る。3位になった2年前から、チームとして過ごし方のルーティンを変えたという。

「ここ2年は関東に入る前に、静岡県で単独合宿をしています。それまでは静岡の別の場所で合宿をしていたのですが、他のチームもたくさんいますし、セットプレーの練習をしたくても、ギャラリーがたくさんいるのでできませんでした。合宿場所を変えた2年前は3位になり、去年は優勝することができました。大会までの過ごし方はルーティンというか、ジンクスの1つかもしれません。ポカリスエットのゼリーも他のものと併用しながら、ルーティンとして試合前やハーフタイムなどに使っていきたいですね。電解質が入っているので、最後まで足が動くようになるでしょうし」

いよいよ、前回王者として臨む、日本一を決める大会が幕を開ける。百戦錬磨の指揮官は「やることはやった。あとは神にすがるしかない」というところまでチーム力を高め、1月2日の初戦に臨むつもりだ。

試合前の新しいルーティン。「たべる」水分補給 ポカリスエットゼリー
IMG_1767.JPG