新型コロナの感染拡大の影響により、多くのスポーツイベントが延期・中止を強いられた。高校サッカーも影響は大きく、8月のインターハイも史上初めて中止に。緊急事態宣言が出た4月以降はチーム活動が中止となり、WEB会議システムを使った個別トレーニングを行うチームが増えた。

"皆とボールを蹴りたくても、満足に蹴れない"。サッカーに全力を注ぐ高校生たちには、もどかしい日々が続く中、「少しでもみんなの為に何かできれば」と立ち上がったのが、ドイツ・シュツットガルトに所属する日本代表のMF遠藤航選手だ。遠藤選手は、5月下旬に行った「オンライントレーニングガチ勝負 supported by ポカリスエット」と称したイベントに参加。選手権での活躍が記憶に新しい矢板中央高校と帝京長岡高校、京都橘高校に所属する100名の高校生プレイヤーとオンライントレーニングを行い、汗を流した。

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 浦和レッズで活躍した水内猛さんの司会で行われたイベントでは、まず事前に集めた選手の質問に遠藤選手が答えた。帝京長岡DF中村蒼(3年)が尋ねたのは、「海外の身体能力が高い選手を相手に、どのように守備と攻撃を意識してプレーしていますか?」との質問だ。遠藤選手は、「面と向かってぶつかって負けないよう意識している。日本人は確かに体格でヨーロッパやアフリカ系の選手に上回れない状況が多いけど、当たり負けずに戦わないと通用しない。工夫するのも大事だけど、面と向かってぶつかるのが大事なので、トライして欲しい」と回答。攻撃でも日本でプレーしていた頃の自分と海外選手との違いを話し、「最近はプレッシャーがある中でも、ドリブルで一枚剥がそうと意識している」と明かしてくれた。

 遠藤選手が練習前や試合前に取り組むコーディネーションと体幹トレーニングを紹介した後に行ったのが、体幹対決。参加した高校生100名がフロントブリッジ、サイドブリッジ、バックブリッジの3種目で遠藤選手と同じ3分間を耐えられるかを競った。全てのメニューを達成した選手には、大塚製薬からポカリスエットの500mlボトルが1ケース贈呈されるとあり、選手の表情は真剣そのもの。一本目のフロントブリッジをクリアした選手は、半数以上いたが、二本目のサイドブリッジは遠藤選手も時間が経つにつれ、つらそうな表情を浮かべる程の難易度だった。高校生の多くが途中脱落し、メニュー終了後には「マジでキツい!」、「これはヤバい!」といった悲鳴も聞かれた。最後のバックブリッジを含め、全てをクリアできた8名は、充実した表情を浮かべていたのが印象的だった。

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1時間に及ぶイベントの最後に、遠藤選手は高校生たちにこんなエールを送ってくれた。「今はサッカーができない状況が続いているけど、必ずサッカーができる日は来る。その日に向かってそれぞれができることをやっていって欲しい」。遠藤選手の言葉は参加した選手だけでなく、全国の高校生に向けられている。ヤンサカの読者も動画をチェックして、高校生の質問に対する遠藤選手の回答やトレーニング内容を参考にして欲しい。室内でのトレーニングだからといって、熱中症や脱水症状には注意が必要なため、ポカリスエットでの水分補給も忘れないようにしよう!