当たり前だった日常が、新型コロナウイルスの感染拡大によって奪われた。全国大会常連校のように選手権まで高校サッカーを続ける選手もいる一方、インターハイを区切りに大学受験に専念する選手も少なくない。今年は史上初めてインターハイの中止が決まり、選手は例年以上に難しい決断を迫られた。元日本代表の名DF井原正巳さんや元なでしこジャパンコーチの望月聡さんを輩出した滋賀県の守山高校もそうしたチームの一つだ。

全力を出し切れなかった無念を晴らすため冬までの現役続行を決断する選手がいる一方、難関大学への現役合格を目指し、高校サッカーから離れる選手がいた。それぞれの決断を下した選手の下に届いたのが、インターハイの代替大会が開催されるという知らせだ。引退を決めた3年生たちだけで挑むことになった代替大会は、苦楽を共にした日々を思い出して涙を流す選手、ひと時の別れを惜しむ選手など様々な想いが交差する。この夏、多くのスポーツ界で繰り広げられた等身大の高校生の姿を映し出した動画を是非、チェックして欲しい。