<質問>
失恋してサッカーに集中できません。どうしたら良いか?お答え願います。

<回答>
あなたは、なぜ失恋したらサッカーに集中できないのですか?自分で考えてみてください。
これは、あなたしかわからないことです。失恋するとは、相手がいることですね。あなたがいくら好きでも、相手が嫌いだとか別に好きな人がいるとしたら、このことはあなた自身がどうすることもできない(コントロールできない)ことですね。

メンタルトレーニングでは、自分がコントロールできないことに対して悩むことは時間の無駄だと考えます。

たとえば、天気や気温などの「自然」、またコーチやチームメイトなどの「他人」などは、あなたが何とかしたくてもどうしょうもないことです。あなたは、雨が降れば、雨をとめることはできますか?好きな人が、あなたを嫌いになったといって、何とかできますか?どうしょうもできないはずです。これこそがあなたがコントロールできないことです。

しかし、雨を利用したり、かさやカッパで雨をしのぐことはできますし、好きな人に「あなたが好きです」と伝えることはできますが、その人があなたのことを好きになるかは、相手が決めることですから、あなたはどうしょうもできない。つまり、あなたが「コントロールできない」ことなのです。

結局、あなたがコントロールできないことについて悩むことは、時間の無駄だという考え方です。もし、あなたができるとしたら、その人と話をして自分の気持ちを伝えること、またはいい経験をしたと感謝をして、次の新しい出会いを楽しみにすることです。

またスポーツのトップレベルの選手は、サッカーと恋愛を区別していると思います。
恋愛の悩みをサッカーに持ち込むことは、自分の首を絞めるマイナスなことは誰が見てもわかります。失恋したことを、エネルギーとして、相手を見返す気持ちを持つとか、もっと素晴らしい人を見つけようと努力することは、あなたができる(コントロールできる)ことです。

メンタルトレーニングのプラス思考は、このように自分にできることできないことを理解して、サッカーがもっとうまくなるために何をすればいいのか、明確な考え方を見つけましょうということです。ずばり言えば、あなたは気持ちの切り替えができないメンタル面の弱い選手だと考えられます。

サッカーの試合でも、ミスをしたら気持ちを切り替えなければ試合で勝てません。プレーにおける攻守の切り替えがうまくできないということは、サッカー選手としてうまい選手ではないということにもなると思いませんか?

メンタルトレーニングでは、何をどうすれば気持ちの切り替えができるようになるかを「トレーニング」する方法でもあります。この気持ちの切り替えも、「切り替えろ!」と言葉で言われてできるものではありません。毎日のコツコツとしたメンタル面強化のトレーニングを積み上げてこそできるようになるのです。

このように何が起きても自分の心がぶれない(平常心)が保てるようにしなければ、試合で実力を発揮したり、サッカーがうまくなることはできないと思いませんか?この失恋があなたの心を強くしてくれた素晴らしい経験だと感謝しましょう。これこそがメンタルトレーニングのプラス思考です。