サッカーにおいて、「メンタル面が強い・弱いとは、どのようなことなのでしょうか?」「あなたは、どんな時に、メンタル面が強い・弱いという表現をしますか?」
またコーチは、選手に対して「おまえは、メンタル面が弱い」とアドバイスするとしたら、その根拠は何なのでしょうか?

多くの場合は、試合で実力を発揮できなかった時、練習でできるプレーが試合でできなかった時、チャンスをものにできなかった時、ピンチをうまく切り抜けられなかった時、PKを失敗した時などではないかと考えます。

このように考えれば、試合で実力を発揮すればよい、練習でできるプレーが試合でできるようにすればよい、チャンスをものにできるようにすればよい、ピンチをうまく切り抜けられるようにすればよい、PKを成功させればよいという簡単な答えに行きつきます。

しかし、多くの選手が試合で実力を発揮できずに悔しい思いをしたり、監督に怒られて気持ちが落ち込んでいるのではないでしょうか?

今まで、日本のスポーツ界では、メンタル面が弱い・実力を発揮できない・やる気がない・集中力がない・気持ちの切り替えができないことを「選手の責任」としてきた歴史があります。

みなさんの指導者はいかがでしょうか?
試合で実力が発揮できない原因を選手の責任として、「説教」をしたり「怒られる」ということになっていませんでしょうか?
選手のメンタル面が弱い・実力を発揮できない・やる気がない・集中力がない・気持ちの切り替えができないことは、「指導者の責任」ではないのでしょうか?

そこで、次の質問に答えてください。

(質問1)試合で一番大切なことは、心技体の中ではどれでしょうか?

私たちの調査では、多くの選手が「心」が一番重要と答え、次に「技」そして「体」という順番でした。

(質問2)練習で一番時間を使っているのは、心技体のどの練習でしょうか?

私たちの調査では、「技」の練習に一番時間を使い、次が「体」で、「心」の練習はほとんどやっていないという結果でした。

このことから、選手が一番大切だと感じている「心(メンタル面)」のトレーニングは、ほとんど行われずに、毎日「技」や「体」のトレーニングばかりをしていることがわかりました。
しかし、なぜ試合で一番重要だと誰もが思う「心(メンタル面)」のトレーニングをしないのでしょうか?なぜ、試合で勝つための練習をしないのでしょうか?これは、選手の責任なのでしょうか?