<質問>

監督やコーチが「○○しろよ、バカ」とかアホとか言うので、怖いですし、やる気もでてきません。的をえたことを話してくれてもいるのですが、バカとかアホとかいうのはあんまりだと思います。どんな気持ちで試合や練習をしたらいいでしょうか

<回答>

メンタルトレーニングには、プラス思考のトレーニングというものがあります。まず、このような監督やコーチのもとでサッカーをする場合は、次のような考え方やテクニックを使ってみましょう。


この監督・コーチは、「このような人間なのだ」と割り切り、このような指導者のもとでは、「何をすれば自分にとってベストか?」を考えるプラス思考です。具体的に言えば、監督やコーチは、他人ですから、「あなたが、こうしてほしいと思っても、何もしてくれません」。つまり、他人は、あなたがどうしようもない(何もできない)存在であることを理解し、監督やコーチのことで「悩むだけ時間無駄」なのです。


ただし、あなたがこの監督やコーチをうまく利用することは、できます。たとえば、監督やコーチになるくらいですから、ある程度のサッカーの技術面の知識や指導はできるのだと思います。あなたが、監督やコーチを首にできません(選手は、指導者を選べない現状がある)ので、この人たちをうまく利用して、自分のサッカーを向上させるという目的を持ち、自分が指導者になったら、「絶対、こんな指導者にならない」と考え、こんな言い方・指導をしたら、選手は「いやな気持になる」「やる気が出ない」と観察して、逆にこうしたら選手は「やる気が出て」「うれしい気持ちになる」とコーチングのテクニックを学ぶ気持ちにするのです。


「あー!この人たちは、素晴らしい反面教師だ!」と考えれば、その指導を見て、「おー!あれは、気分が悪くなる。よし、いいことを学んだぞ!」みたいな気持で、監督やコーチの指導法を「楽しむ」ことができれば、あなたのサッカーはもっとうまくなるはずです。このような考え方を、プラス思考のトレーニングと言います。

 

次は、あなたの口から出る言葉をポジティブにすることで、頭の中までプラス思考にするテクニックがあります。たとえば、監督やコーチが「アホ!ばか!」と言ったら、「ありがとう!」「OK!」と必ず口に出して言うのです。


なぜかと言えば、監督やコーチは、「おまえが、このミスをしなければ、うまくなるのだぞ!」という気持ちで、こんな言葉を使っている。これが、お前の欠点だ!これを直せばうまくなるぞ!」と言ってくれていると考え、これはありがたいことだという気持ちで「あるがとう!」「OK!」と言うのです。


ほとんどの指導者は、「選手がうまくなって欲しい」「試合で勝って欲しい」と考えて指導しています。たぶん、あなたの監督・コーチは、その気持ちが強いために「おまえは、もっとできるんだよ!」「頭を使えば、もっとうまくなるんだよ!」「もっと、反骨心を持って、やろうぜ!」という言葉の裏返しが、「アホ!おまえはもっとできるはずだ!」「ばか!これに気づけよ、これができれば、おまえはうまくなるんだから!」ということだと思います。