<質問>

体を強くするために筋トレなどをします。しかし、筋トレすると背が伸びなくなります。では、背が伸び続ける体幹トレーニングや筋トレを教えて下さい。


<回答>

まずは質問に対する回答をズバリ。筋トレをすることにより成長ホルモンが分泌されます。その成長ホルモンは骨の成長を促すため、筋トレは身長を伸ばすことに繋がると言えます。ただし、がむしゃらに取り組めば良いというものではありません。

最近では、ジュニア期には自体重での補強運動が推奨され、ジュニア・ユース期には先に迎えるユース期の筋肉の発達時期に備えての準備期としてのウエイト・トレーニングが導入されつつあります。導入期ですので、重すぎる負荷ではなく、最大筋力の70パーセント、限界まで反復したときの回数が20回程度の負荷でのフォーム作りから行っていけると良いと思います。ただ、どのようなパフォーマンスを上げるために、どの筋肉を強化するのか、ということが大切になってくるので、基本的なことを把握した上で行う必要があります。専門家が身近にいることが理想ですが、これは今の日本のトレーニング環境の抱えている課題でもあります。幸いインターネット上では様々な情報が得られるので、どの部位を鍛えることが今の自分に必要なのか、ということに向き合って取り組んでみることが大切なことだと思います(この文面で伝えられないのが残念です)。

今回の質問のように、現在でもトレーニングに関して、本質はそうではないことが伝わり続けている幾つかの事例があります。『足の速さは遺伝』、『夏場のトレーニングは追い込みが必要』、『筋トレをすると遅くなる』、『小さい選手は不利』などなど。『筋トレをすると背が伸びない』という事もその一つですね。でも、これらの事は本質的に考えれば解決出来るものであったり、実際とは逆のことであったりします。足の速さは動きを修正すればスピード・アップが可能。夏場は追い込みよりも質を追求することが大切。筋トレと動きの速いトレーニングにより更なるスピード・アップが可能。小さい選手には小さいなりのメリットがあり、大きな選手には大きいなりのデメリットがある。大切なことは過去に言われてきたことや今も言われていることが本当にそうなのかということ。その本当のところはどうなのか?その上でどのように取り組んでいくべきなのかを考えてみること。我々が中高生のころは「練習中は水を飲むな」と言われていましたからね(苦笑)

我々もより実践的な情報伝達が出来るように努めていきます!