<質問>

毎日の部活でゲームが終わった後、ただ走るだけのトレーニングは意味がありますか?


<回答>

日々のトレーニング後のランニングは、走るスピードによって目的が変わります。スピードの違いの基準は走っていて足が張るのか張らないのか、つまり乳酸が出る強度なのが出ない強度なのか。足が張らないレベルのランニングは有酸素能力のベースを高める効果がありますし、乳酸が出る強度のランニングは乳酸に対する能力が高まります。つまり、何を目的にして、どのくらいのスピードでトレーニング後のランニングを行うかということです。

足が張らない強度のランニングは、サッカーのゲームの80%近くを占める有酸素レベルのエネルギー効率を上げることができ、節約出来たエネルギーを勝負どころで使えるようになります。乳酸が出る強度のランニングに関しては、可能であればサッカー的な判断を伴ったトレーニングで行っていきたいです。なぜなら判断を伴わない単純なスプリントやランニングは実際のプレーに繋がらないからです。ゲームでの走りとは、「いつ、どこに、どのくらいのスピードで走るのか」ということが重要です。いくら走力を鍛えても、この判断が出来なければゲームで走れるようにはなりません。素走りをする時間があったら、サッカーをして判断力を養って下さい。それがゲームで走れるようになる近道なのです。ただ、与えられた場所や時間、人数の関係でサッカーのトレーニングがやりきれない状況で、コンディションだけは維持、向上させたいという場合には、割り切って素走りで負荷をかけることは、一つの手段としてあると思います。

いずれの場合も、トレーニングの目的をはっきりとさせて行うことが大切です。