<質問>

中学生の頃は足が速かったのに、高校に入ってタイムも落ち持久力も落ちました。どんな改善策がありますか?


<回答>

どのような変化が起きてパフォーマンスが落ちているのかは、実際に動きを見てみないとわかりませんが、時期的な部分から想定すると、第二次性徴期かもしれません。この時期は、骨格などの急激な成長に運動の感覚が追いつかず、パフォーマンスが低下してしまいます。改善策としては、成長過程にある身体に動きの感覚を合わせて行く作業が必要になるでしょう。例えば、直線的な走りに関しても、以前より遅くなったと考え、無理して速く走ろうとすると力みが生じ更にスピードは落ちてしまいます。まずは60%位のスピードで力まずに今の身体に合ったランニング・フォームの感覚を探って下さい。そして徐々にスピードを上げながらフォームを維持する。そうすることによって、感覚が修正されて、スピードも取り戻すことが出来るでしょう。他の動きに対しても同様の取り組みをしていけば、無駄な力も抜けて持久力も改善してくると想定されます。

もう一つは、中学生の頃と現在のトレーニング内容の変化にも着目しなければなりません。以前に比べてトレーニングの量が減った、若しくは一気に増えたなど。減り過ぎても増えすぎてもパフォーマンスは落ちてしまうので、自分で調整することが必要です。足りないと思ったら自主練で補う必要がありますし、多いなと思ったらその量に合わせた食事をしっかり摂り、ストレッチを多めに行ったり入浴や交代浴をしたりして疲労回復のためのケアのレベルを上げなければなりません。こうした日々の取り組みによりパフォーマンスは向上していきます。

いずれのケースにおいても、現状を受け入れて改善策を施すことによってのみ課題を克服していくことが出来るのです。パフォーマンス低下の原因がどこにあるのかを自分なりに探ることから始めてみましょう。「動きの感覚の修正」、「トレーニング量の増減」という観点で現状を見つめ直してみると改善策の糸口がつかめると思います。是非、トライしてみて下さい。そしてそのトライは今後の様々な局面に活きてきますよ!