<質問>

私は、あと3ヶ月ほどで最後の大会なのですが、肺炎になってしまい、現在リハビリ中です。主に走ったりしているのですが、復帰して上手くプレーするために効果的なリハビリのためのメニューなどありましたら教えてください。


<回答>

肺炎を患ったとのこと。でも現在はリハビリ中。定期的な医師の診察を受けながら、リハビリの強度を少しずつ上げていく状況だと思います。現在は軽いジョギングレベル、心拍数にすると120拍/分程度でしょうか。このレベルであってもスムースな復帰のために出来ることはあります。

コンディションを作り直す際に取り組みたい要素としては、直線的な走り、方向変換を伴った動き(アジリティ)、筋力的補強、バランス、ボールの感覚やキックといった技術的な部分などが挙げられます。ランニングのみで徐々に強度を上げていくのではなく、これらの要素を現在行える強度で実践していくことが効果的です。自体重を使った体幹や補強運動、その場での技術トレーニング、アジリティ・ディスクやバランスボールを使ってのトレーニング、少ないマス目でのラダートレーニングなどは、現在運動可能な心拍数内で実施出来ます。チーム全体でのトレーニングに対しても同様で、強度を照らし合わせて実施出来るものは部分的に合流してプレーしていく。ただ、これには監督やコーチの理解が必要ですが、このやり方は復帰までの期間が早く、サッカー的な感覚も取り戻しやすいので指導者に相談の価値ありです!

まずは、どの要素のトレーニングをどのくらいの強度で取り組めるのかを医師に確認して下さい。そして許された強度の範囲内で実施できることに取り組んで行きます。気をつけなければならないのは、復帰を焦って一気に強度を上げて肺に許容範囲以上の負荷をかけてしまったり、筋肉系の怪我に至ったりしないことです。まだ3ヶ月あります。プロのシーズンオフ明けのコンディションの作り直しに要する期間は4〜6週間です。この期間で90分の出場に対するコンディションとゲーム感覚を戻していきます。短い出場時間に対しての準備であれば更に準備期間も短くなります。まだ与えられた時間はあります。ただし、やり方を間違えると怪我で離脱してしまうなどして時間がかかってしまうので気をつけなければなりません。私のホームページである谷塾に『スパイラル・コンディショニング』というコンディションを作り上げる時の考え方を記載してあるので参考にして下さい。

是非、良い状態で最後の大会に臨めることを願っています!