<質問>

僕は体が小さく、試合でも当たり負けしてしまいます。そこで、コーチに「拇指球に体重を集中させると良い。」と言われました。それから拇指球を意識していますがどうしても親指に体重が集中してしまいます。どうすれば拇指球に体重を集中させることができるようになりますか?


<回答>

拇指球に体重を乗せる。これは、走る・方向を変える・相手とコンタクトする時など、力を発揮する時に重要な事です。前、横、斜め、後ろ、どの方向に進むにも拇指球で地面を押して力を得て進んでいくことが効率的です。力を出そうとする時に親指に体重が集中してしまうということは、「蹴って力を出す」意識が強いか、「姿勢が前掛かり」になっていることが考えられます。まずはこの状況を改善しなくてはなりません。この部分を改善するためには、「良い姿勢で、押してエネルギーを得る」ことを身につけることが大切ですが、この部分は過去記事に幾つも掲載してありますので見てみて下さい。

しかし、当たり負けしているということから別の見方も必要かと。相手と当たる時に、どこでコンタクトしようとしていますか?「ショルダーチャージ」という言葉があり、肩からコンタクトしようとしているケースを多く目にしますが、肩から当たりに行っては勝てません。バランスを保ち、強くコンタクトするためには大転子(骨盤と大腿骨の連結部分)、お尻の横で当たりにいきます。結果的に肩と肩が当たるのでショルダーチャージと表現されていますが、強い選手のコンタクトの意識は大転子から当たりに行っています。この感覚を得るだけで大きな変化が起きます。大きな選手に対して、相手の下から、拇指球で押して力を得て、大転子からコンタクトしてみて下さい。「えっ!」ということが起きますよ!実際にこの当たり方を身につけていて、身長は低いけど当たりに強い選手は選手はたくさんいますよ!


※補足

なぜ、拇指球なのか?

足裏で接地する時にどこで接地すれば良いのか?

では、足裏それぞれで接地してみましょう。

踵で接地すると姿勢が後傾してバランスを保ち辛くなります。

つま先ですると親指の関節を固定する筋力が弱く屈曲してタメが出来て動き直しが遅くなってしまうし、親指を伸展する筋肉に過負荷がかかってしまいます。

拇指球で接地するとバランスも保ちやすく、大きな筋力を発揮できる腓腹筋で足首を支えられるのでタメもなくなります。