<質問>

筋トレについて質問です。筋トレをやるときに少ない負荷で回数を重ねる方がいいのか、負荷を限界の8割ぐらいで回数も10回ぐらいがいいのか、どっちがいいんですか?それとも、この2択以外にもいい筋トレ方法はありますか?


<回答>

筋トレに取り組むとなると高校生ですね。この時期に筋トレに取り組むことは発育発達の面からしてもとても重要なことです。ただし、筋トレもその他のトレーニングもやり方を間違えるとパフォーマンスを落としてしまうので気をつけなければなりません。筋トレに取り組む前に最も重要なことは、自分がどんなプレーをしたいのか、その為に何が足りなくて筋トレをするのかを明確にすること。なぜなら筋トレは負荷と回数、セット数、休息時間、頻度(週に何回実施するのか)で効果が異なるからです。この部分を明確にしないで筋トレに取り組んで失敗してしまった選手は多くいます。このネット社会、筋トレの理論や方法論は多く知ることが出来ます。具体的には低負荷で反復回数を増やせば筋持久力が向上し、高負荷で少ない回数で実施すれば最大筋力やパワーが向上するというようなことです。それらの情報やトレーニング方法をいかに自分に合った形で選択していけるのかということが非常に重要です。ただ、自分の目指したい姿に対して、基礎理論を理解したとしても、現状の環境の中で、具体的にどの様に取り組んでいけば良いのかというところはわかり辛いですよね。ましてや限られた時間の中でサッカートレーニングと並行して筋トレに時間を割いていくことは中々難しい部分もあります。その様な状況において、先に述べた基本的な考え方を共有した上で、私の実践的な方法論をお伝えしていきます。

多くのタイプを考慮したとしても高校生年代であれば、基礎作りをしながら筋肉量を増やしていく方向で進めていくことが良いかと思います。まずは最大筋力の60%(最大反復回数が20回)程の負荷で15回×2〜3セット、1種目終わって呼吸が整ったら次の種目に取り組む位の休息時間で週に1〜2回、20〜30分を目安に進めながらフォームを固めていきます。フォームが安定し、筋肉痛も出なくなってきたら70%(最大反復回数が15回)程の負荷で10回×2〜3セットを60%の時と同じような休息時間、頻度で進めていきます。種目に関しては、上半身は押す、引く動作で働く身体の背面(裏側)、肩回りを狙って5〜6種目、下半身はスクワットとランジ、サイドランジを、最後に懸垂をして全身の筋力を同調させて動き、筋トレの動きのデメリットを最小限にするために、その場での素早いランニングを数秒、その場ジャンプを数回行います。これが今私が実施している方法を高校生年代に落とし込んだトレーニング方法です。日常のトレーニングと並行して行うことを考えると、1回の筋トレや週に何回も行うような時間は割けない現状があると思います。しかし、筋トレは短期間で効果を望むものではないので、1回のトレーニングを短時間で効率的に実施しながら、それを継続していきます。そして、先にも述べましたが、1つ1つの種目に対して、実際のどのようなプレーを向上させるために行うのかということを意識して行うこと。また、やり過ぎてパフォーマンスが落ちてしまっては本末転倒なので、自分のプレーのフィーリングと摺り合わせながら進めていくことも大切です。自分に与えられた環境、時間、自分のプレーと向き合いながら有効なトレーニングの効果を最大限に得て下さい。