<質問>

コーチから守備のハードワークはできているけど、一対一のハードワークができていない!と言われました。どうすれば、一対一が強くなりますか?練習時、意識することを教えてください! そこを頑張って強くなりたいです。


<回答>

守備のハードワークはできているけど、1対1のハードワークが出来ていない。という言葉から想定すると、ラインの押し上げや前線からのプレスバックで縦方向のコンパクトさを保ち、サイドチェンジに対するスライドで横方向のコンパクトさも保てている。更にボール保持者へのプレッシャーもかけられているし、味方のカバーリングも出来ている。しかし、1対1の曲面になるとあっさりと抜かれてしまう、といったような現状でしょうか?

この課題はまさに日本全体が抱えている代表的な課題の一つです。この課題の解決策として、良い構え、良い動き、良い接地、身体の入れ方、について過去に幾つか答えてきました(2013.12.11 / 2014.6.6 / 2014.9.12)が、今回は更にもう一つ踏み込んでみたいと思います。

1対1でボールを奪う確率を上げるためには、全くのリアクションにならず、自分のプランに相手を誘い込んで自らのアクションでボールを奪う!ということです。抜かれる確率が高い状況というのは、相手が仕掛けやすい間合いで、相手が右にも左にも抜きにかかれるポジショニングで相対していて、仕掛けられた方向にリアクションで対応しようとしている状態です。逆にボールを奪う確率が高い状況というのは、相手のスピードを抑えさせる間合いで、自分の得意な方向に相手を誘い込み、仕掛けに対して素早くボールにコンタクト出来るか、相手とボールの間に身体を入れることが出来る準備が整った状態です。そして自分のタイミングでアクションを起こし、ボールにコンタクトするか、ボールが相手の足から身体一つ分以上離れた瞬間に自分の身体を入れてボールを奪う。ボールを奪うのが上手な選手の動きを良く見てみてください。獲物を罠にはめるかの如く準備し、行けると判断したら瞬時にアクションを起こして一気にボールを奪い去る。我々はボール奪取に優れた選手達のことを『ハンター』と呼んでいます。ハンターのプレーはチームにとって有効なだけではなく、見ている観客の心も奪っていきます!是非、そんなプレーヤーを目指してください!