<質問>

冬の間は雪でグランドが使えず、校舎内を走るか、体育館が空いた時にボールを使ったトレーニングが出来るくらいです。限られたスペースしかない状況で効果的なトレーニングをするには、どうしたらよいでしょうか?アドバイスよろしくお願いします。


<回答>

雪国のトレーニングは工夫が求められますよね!私も仙台時代は知恵を絞りました。雪国に限らずとも、雨などでもグランドが使えない時のトレーニングに悩まされるケースは多いと思います。しかし、ものは考えようで、そういった状況の中で与えられた時間だからこそ出来るトレーニングもあります。普段では時間を割ききれない要素のトレーニングであったり、狭いスペースを活かして出来るトレーニングであったり。グランドが使えない状況の時に、多く目にしたり耳にするのが、校舎の周りであったり、校内の廊下を走る単純なロングラン形式のトレーニング。このようなトレーニングを積み重ねてしまうと、サッカーに必要なスピードのブレーキとアクセル、ギア・チェンジといった感覚が鈍ってきてしまいます。

では、サッカーに繋がって、畳一枚程のスペースで出来るトレーニングとは、どのようなものが考えられるでしょうか?筋力的な要素にフォーカスすれば自体重を利用した体幹系の補強トレーニング。身体一体分。パワー系とコーディネーションを兼ねての縄跳びは畳半畳で実施可能。縄跳びは全身のコーディネーションを高めるだけでなく、技の種類も沢山あって、やってみると面白いし効果も期待できるトレーニングです。更に、マット運動系への取り組みもベース・アップには最適、これも畳一畳分。

スピード系では、狭い所であえて進む距離を抑えて、動きのスピードにフォーカスしたオーバー・スピード・トレーニングとなる少ないマスでのラダー・トレーニング。そして、その動きの細部に取り組める時間的な余裕を有効活用。これも畳一畳。

このような取り組みにより、グランドを使えない時間の有効活用が、常にグランドを使えている状況よりも、パフォーマンスの向上をもたらす可能性を高めることも出来ます。

大切なことは、それぞれのチーム、それぞれの選手に与えられた環境の中で、パフォーマンスを上げる為に何が出来るのかということ。その取り組み方によって、環境の違いによる個性が生まれてくると対戦するときの面白さも増してきますよ!