<質問>

側筋を効率よく鍛える方法があれば教えて欲しいです。


<回答>

側筋と呼ばれることもある筋肉は腹斜筋のことです。私が考える腹斜筋を効かせたい代表的な局面は、ターンやキックの初動時とアンバランスからリカバリーする局面です。これらの局面に対して効率良く筋肉を鍛えようとするのであれば、実際の動きから逆算したトレーニングをすることが最も効率的です。ターンやキックの初動時の動きのスピードを高めたかったら、捻転動作を速くするためのトレーニングを実施する。リカバリー能力を高めたかったらバランスを崩した状態を作り出した後に素早く態勢を復元する。

私が良く行うトレーニングの一例を挙げてみます。

捻転動作を速くする為に、メディシンボールを使って腹斜筋にプライオメトリックな刺激を与えて発揮出来るパワーを向上させます。メディシンボールを持ってダイナミックに捻る、または捻った後に投げる、といった方法です。そしてその後に実際のターン動作を素早く行います。

横方向からの力によるアンバランスからのリカバリー能力を高めるためには、横向きになって肘と足の外側(第五中足骨)で身体を支え、お尻が地面に着いて屈曲した状態(アンバランスな状態)と頭から足先までが真っ直ぐになった状態(バランスがリカバリーされた状態)を繰り返します。テンポを上げた状態で行うことにより、腹斜筋と腰方形筋にプライオメトリックな刺激を入れることが出来ます。

(※プライオメトリック・トレーニング=筋肉は急激に伸ばされると、大きな力で収縮する特性がある。この伸張反射を利用して、短時間で爆発的な力を発揮させるためのトレーニング。)

今回はトレーニングの一例を挙げましたが、大切なことはトレーニングに対する考え方です。実際の動きから逆算してトレーニングを行っていくことが効率の良さを生み出します!この考え方は、色々な状況や局面に対しても通じることなので、私自身もとても大切にしています。