<質問>

背が低く、足が遅いので、1対1の場面で身体が当てられず抜かれてしまいます。どうすれば良いですか?


<回答>

1対1の局面では、背の高さや足の速さではなく、ターンの技術とその後のコース取りやコンタクト時のスキルが重要になってきます。まずは、素早くターン出来る重心の高さや上半身の向き、足の運びを身に付けます。もう少し噛み砕いてみると、どの方向にも素早く動きやすい構え方を見つけて、その構えから行きたい方向に素早く行ける足の運び方を身に付けるということです。そして、次に相手とボールの間に身体を入れ込む。身体を入れられた相手はどんなに足が速くてもその攻撃能力を失います。身体の入れ込みが間に合わなかったら、重心を低くして、最も安定した姿勢で大転子(お尻の外側の骨盤と大腿骨が繋がっている部分)から相手にコンタクトします。同時に肩も接触するのでショルダーチャージと言われますが、肩からコンタクトするとバランスを崩しやすいので意識はお尻からコンタクトしていくことが重要です。コンタクトも間に合わなかったら腕を相手の身体の前に入れ込み、相手の力も利用しながら腕から身体を滑り込ませてボールと相手の間に身体を入れます。それも間に合わなかったらスライディングでマイボールにするか、弾き出して相手の自由を奪います。

多くの選手が、ターンの技術に伸び代があり、ターンの後のコース取りやコンタクトスキル、更にスライディングのテクニックにも改善の余地が残されています。もし、背の高さや足の速さが局面の勝敗を決める全てだとしたら、サッカーは非常に味気ないものになってしまいます。自分の身体的特徴やオフザボールの技術やスキル、それらを活かす判断力を磨くことによって戦える状態を作り出していくところにも面白さがあります。実際に、背が低く、足が遅くても、1対1に絶対的な自信を持っている選手を何人も見てきました。是非あなたもその境地に近づいていけるよう取り組んでみてくださいね!これらの技術やスキルを身に付けると、別の世界が待っていますよ!