<質問>

中学でクラブチームに入ってから、小学校の時から引きずってたオスグッドでヒザが尋常じゃない痛さに本当に困ってます。この痛みさえなければ思いっきり蹴れるボールが蹴れず、本当に悔しいです。誰か本気で助けて欲しいです。


<回答>

オスグッドの痛みがあると思うようにプレーできず辛い時を過ごしていることと思います。この痛みに対しては医学的な対処法とフィジカル的な対処法がありますので、私からはフィジカル的なアドバイスをしたいと思います。オスグッドの痛みは大腿部の筋肉が強い力で収縮した時に痛みが出ます。ボールのない局面では止まる時や構えている時、ボールがある局面では強いインステップキックの時に痛みが出るかと思います。

まずは、ボールがない局面で、走っている状態から止まろうとする時に、つま先の向きがまっすぐのまま止まろうとすると、大腿部の筋肉が強く引っ張られてオスグッドの所に痛みが出ます。止まる時につま先を少し内側に向けて、膝が深く曲がらないように接地の瞬間に膝関節を固めるような感じで地面を押すようにして止まってみてください。

そうすることにより大腿部の筋肉のストレスは弱くなり、患部への負担もかなり少なくなり痛みも和らぎます、もしくは痛みを感じないかもしれません。

また、1対1の対応の時などに、重心を低くし過ぎて、膝がつま先より前に出てしまうような姿勢で構えてしまうと、大腿部の筋肉が強く収縮してしまい痛みが出てしまいます。その姿勢よりも重心を高くして、1番次の動作に動きやすい構えに修正すると肩と膝と拇指球が同じ縦のラインに並ぶ姿勢になり、大腿部の筋肉の収縮はゆるんで、患部への負担は少なくなって痛みが出にくくなります。

実際にオスグッドで悩んでいる選手に対して、この2つのポイントを改善したら動きで痛みを感じなくなり、本人も親もビックリしていましたよ!

もう1つはインステップキックの時。強いボールを蹴ろうとして無理に力を入れてしまうと痛みが出てしまいます。効率の良いキックというのは力みを排除してムチのように身体を使って蹴るので、大腿部の筋肉に大きな負荷はかかりません。

また、違う観点からすると、インサイドキックやインフロントキックを多く使ってインステップキックの回数を減らすことによって患部への負担を減らしていきます。痛みが出る時は、痛みが出ない技術を選択するというのも大切なスキルの1つです。これはオスグッドに限ったことではなく様々な怪我に対しても同じことが言えます。

痛みを出さない動きの習得と痛みの出ない技術を選択するスキルを身につけることにより今の状況はかなり改善されると思います。

ただし、医学的な対処も重要ですので、そちらも並行して行ってください。まずは、無理なストレッチはせず、お風呂で筋肉を温めて、大腿部の筋肉をもみほぐしてあげることから始めると良いかもしれません。大腿部の筋肉の硬さもオスグッドには大敵ですから。

いずれにしても整形外科のドクターの診察は必ず受けてくださいね!