<質問>高校1年の時、シンスプリントになってから足をかばって無理してやっていたため走り方が変わってしまい、スピードもキレも落ちてしまいました。今、スピードの面ではチームで一番下に近いです。
相手について行こうとしてもスピードもキレもないため簡単に振り切られてしまいます。相手を抜こうとしても簡単についてこられて抜けません。
スピードとキレを怪我をする前以上に伸ばすためにはどうすればいいでしょうか?

<回答>シンスプリントを患ってる時に痛みが出ないようにするために、すり足で走るようになってしまったのかもしれませんね。私はアメンボ走りと呼んでいますが、この走り方だと、前に進む力=地面反力を受け辛くなり、加速できません。また、自分で足が遅いと思っている場合、力一杯動こうとして、力んでしまっている可能性も高いです。

この際、振り出しに戻って、速く走るための動き方を身につけられるように取り組んでいくことをお勧めします。まずは、力みを排除するために、自分が1番速く動ける時の力加減を探ります。前に進まないその場のランニング動作をした時に、どの位の力加減で動いた時が1番スムーズに速く動かせるのかを探ってみてください。感覚的なものなので個人差はありますが、皆70%~90%の間で最速感を感じることができます。自分が1番速く動ける出力感覚がわかったら、常にその力加減で動くことにより、常に最速で動けるようになるということです。

次に一歩一歩、前に運んだ脚にうまく乗って地面を押し、より大きな地面反力を得て走れるようにしていきます。蹴って走ろうとして脚が後ろに流れてしまい次の一歩の踏み出しが遅れたり、気持ちが先走って上半身が前傾し過ぎて脚が前に出なくなったりしないように気をつけてください。前に進めた脚に重心を乗せるようにして地面を押し、1番前に進む力が大きいと感じるスタンス(一歩の幅)を探ります。地面反力を受けた後は、踵をお尻に近づけるように脚を折りたたんで、素早く次の一歩につなげていきます。それを一歩一歩繰り返していけば、常に大きな地面反力を得て素早く走ることができるようになります。

力みの排除と、より大きな地面反力を得られる脚の運びを身につけられたら、怪我をする前よりも速く走れるようになる確率は高いですよ!この2つを身につけることによって、スピードが上がった選手達をたくさん見てきましたから!