<質問>足が速くなる、ラダートレーニングを教えて下さい。

<回答>ラダーを使って、足を速くするためには、速く走るために必要なフォームでトレーニングを行うことが重要になります。よく見かけるのが、ラダー上を素早く走り抜けることが目的となってしまい、踏み替えの速度だけを速くしているケースがあります。

その典型は、下を見て背中が丸まり、膝は上がらず、腕も振れていない動きです。この動きは、速く走るための動きとは、かけ離れているため、足が速くなることはありません。それどころか、悪い動きが身についてしまい、走りが遅くなってしまいます。ラダー上を素早く走り抜けることが目的ではなくて、速く走るために必要な動きで素早く体を動かすことによって、トレーニングの成果を得ることができるということを理解することが大切です。

では、速く走るために必要なフォームとは、どのようなフォームでしょうか。まずは、少し胸を張るようにして、肩甲骨を寄せ、骨盤を前傾させます。そして、足の指が浮くことなく、踵に乗りながらも、小指で地面を感じられるような姿勢を作ります。良い姿勢で走ることによって、より大きな前に進むエネルギーを受け取ることができます。そして、実際の走りでストライド(一歩一歩の足幅)が広がるように膝を上げます。その時、膝を上げすぎて後傾しないように気をつけます。そして、一歩一歩進めた脚に重心を乗せるように進んでいきます。腕は、体幹部がブレないように極力まっすぐに、肘を90度くらいに曲げて、前後に振ります

最も遅くなる腕の振りは、斜めに振り、肘が伸びて、体幹部が左右に回旋してしまう動きです。そして、脚と腕の動きをスムーズに連動させていきます。くれぐれも首を下に向けてラダーを見ないように気をつけてください。首を下げてしまうと、背中が丸まり、良い姿勢が崩れてしまうからです。首を下げないで、視線だけ下げてラダーを見るようにして行います。

『良いフォームで速く動かすことによって走りが速くなる』ということを忘れずにトレーニングに取り組んで、走りのスピードを上げていってくださいね!