<質問>
試合前に「負けたら走りだからな」といわれて試合をします負けたら当然走ります。時々勝っても走ります。もちろん勝つつもりで試合にいきます!けど心のどこかに負のイメージがついているんだとおもいます。「あ…負けたら走りだ…」そういうことばっかり頭によぎってしまいます。
結果、練習試合なのにやりたいことができないでおわってしまいます。モチベーションをたかくしたいです。勝てばいいはなしですが「負けたら走りだ」なんていわれたらモチベーションも完全にあがりません。
<回答>
この質問から、あなたが結果を気にする考え方をしていると思います。ところで、「試合の目的は、なんだと思いますか?」もし、あなたが試合で勝つことだと答えるならば、あなたの考え方は、方向がずれていると私たちメンタルトレーニングの専門家は考えます。試合で勝ちに行くのは、当たり前のことですし、これは結果目標です。つまり、試合で勝ちたいなど考える必要もないのに、考えるあなたの方向がずれているのです。ここで重要なのは、何をどうすれば、試合で勝てるかを考えることであり、これがプロセス目標です。
また、「負けたら走りだからな!」と言ったコーチの考えは、君たちが真剣にプレーをして欲しいという気持ちから、ひとつの刺激(やる気)を高めようという考えがあるはずです。そこで、あなたが「よーし!やってやろう!」というプラス思考になればいいだけの話です。そこで、「あ…負けたら走りだ…」と考えるあなたのマイナス思考が問題ですので、普段の練習や生活から、プラス思考のトレーニングをすればいいのです。たとえば、「負けたら走りだからな!」と言われたら、大きい声で、「よーし!やってやろう!」というセルフトーク(独り言)を言い、同時に、チームメイトに「よーし!やろうぜ!」と声をかけるコミュニケーションスキル(口から出る会話をすべてポジティブにする)のトレーニングをすればいいだけです。
あなたの年代は、走れば走るほど、持久力や体力がつくし、走るスピードも上がる時期です。サッカー選手が走ることを楽しみにすることは、自分が上手くなるコツです。走ることが基本のサッカー、走ることが嫌いなあなたが上手くなるわけありません。走りことを楽しみにできる人がJリーガーや日本代表になるのです。「あなたのサッカーの夢は、なんですか?」「何が目的で、サッカーをやっているのですか?」夢や目標を達成したいから、サッカーをやっているのでは何ですか?それとも、サッカーが好きだから、楽しいから、面白いからやっているのでしょう。この原点を考えてみましょう。これは、メンタルトレーニングの中の哲学的(考え方)トレーニングでもありますし、もう一度、夢や目標を設定する目標設定というメンタルトレーニングをお薦めします。
あなたが本気でメンタルトレーニングをやりたいのであれば下記の本などを参考にしてください。メンタル面強化をすれば、もっとサッカーが楽しく、上手くなると思います。
① 基礎から学ぶメンタルトレーニング(ベースボールマガジン社)
② NHK学園 生涯学習センター通信講座 スポーツメンタルトレーニング