得点力アップにつながる
シチュエーション別メンタルパワー強化法
大舞台でも動じない強いメンタルは一朝一夕ではできないもの。オンもオフもいろいろな場面で、心の状態を意識していこう。
A PKの時
深呼吸して相手の様子をよく観察してみよう。「外したらどうしよう」など余計なことは考えず、相手の心理や考えを読むことに集中し、こちらから仕掛けていこう。考えすぎてしまうタイプなら、何も考えずにフィーリングのままに動くのもあり。
B 試合の前
試合の前に特別なことをしようとしてもダメ。日々のルーティーンの通りに過ごそう。トップ選手はウォーミングアップの前に散歩をする人が多い。試合場の周りを歩いて、風向きを感じたり、観客が入ったときをイメージしたりすることで、心の準備がさらに整う。
C 練習の時
練習のための練習ではなく、試合のための練習をすること。例えば、PK練習なら歓声が入った音声を流して臨場感を出したり、厳しい状況をつくってパス練習をしたり、常に「試合だったら?」とイメージをしながら、試合で使える実践的な練習をしよう。
D チャンスを逃した時
サッカーにミスはつきもの。失敗してもポーカーフェイスで、すぐに目の前の現実に集中しよう。萎縮してしまったら相手やチームメイトにも伝わるし、試合が終わる前に放棄しているようなもの。怖がらずたくさんの失敗や修羅場を経験するといい。
Navigator
高妻容一
1955年宮崎県生まれ。中京大学大学院卒業後、フロリダ州立大学でスポーツ心理学を学ぶ。2000年より東海大学教授、スポーツメンタルトレーニング指導士として活躍。スポーツ心理学の第一人者として国内外の事情に精通している。
フリーマガジンSpike!掲載内容より転載