<質問>
怪我をしにくい身体を作りたいのですが、どのようなトレーニングがよいでしょうか?
<回答>
久々に、シンプルだけど奥の深い質問を頂きました。
選手達にとって最も避けたいのが、怪我によってプレー出来なくなる状況。しかし、サッカーには10%の怪我のリスクが伴います。つまり、30人が所属しているチームであれば3人の選手が怪我でプレー出来ない状況が生まれてしまうということです。10%のリスクに対して、選手自身は自己管理を、スタッフ陣はトレーニングの管理にエネルギーを注ぎます。
ファールになるような激しいタックルを不意に受けたりするなどの突発的な傷害を除いては、日々の取り組みによって、怪我のリスクを減らしていくことは可能です。それは食事・睡眠・トリートメントという基本的なことをいかに高いレベルで実践していけるかどうか。そして、それをベースにして、二次的なリスクを取り除いていきます。
二次的なリスクで代表的なのが、トレーニングのし過ぎや傷みかけているのに無理してプレーして受傷してしまうケース。キックやターン動作が上手く出来なくて、一定の箇所に過剰な負荷がかかってしまい受傷してしまうケース。片足支持でのバランスが悪く、自分の身体をコントロールしきれなくて受傷してしまうケース。怪我をしてしまった後、しっかりとリハビリをしないで早期の復帰をしてしまい、再受傷してしまうケース。明らかに危険なプレーなのに、それを感じないで無理に脚を出したり、身体を投げ出してしまって受傷してしまうケース、等々。食事・睡眠・トリートメントといった基本的な部分の実践と、二次的なリスクを取り除いていくことによって、プレーし続けられる状態を維持したいものです。怪我に至るには様々な状況があります。
また、気を付けていても怪我をしてしまうこともあります。そして、その怪我から学ぶことも多々あります。選手生命のどのタイミングでどのような怪我と向き合うことになるのか。それもまたそれぞれの選手に与えられた宿命だと思えてきています。怪我をしないに越したことはありませんが、最初から全てを身につけている選手はいないと思います。怪我と向き合いながら、怪我をしない術を身につけていくことも「急がば回れ」で、時間がかかるかもしれませんが、『怪我をしない』という本質に近づいていけるのかもしれません。
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怪我をしない身体を作るためのトレーニングとは?
フィジカル2017.07.19