西日本の注目校がしのぎを削る「クライムファクトリーカップ」が、10月7日から3日間にかけて、徳島県内で行われたぞ。大会に参加したのは、主催の徳島市立高と京都橘高、米子北高、西京高の4チーム。いずれのチームも昭和49年生まれで、これまでも頻繁に練習試合をやってきたけど、今年から選手権前の最終調整の場として、正式に大会として行うことになったんだ。

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 試合は選手権同様の40分ハーフで、実力が伯仲した相手ばかりとあり、どのカードも熱戦の連続になった。地元の徳島市立高は初日に、京都橘と対戦し、2-1で勝利したけど、2日目と3日目は黒星を喫し、課題が露呈する結果に。それでも、MF小延将大(3年)が「久しぶりに四国以外のチームと対戦し、全国のレベルを思い出した。判断もそうですが、パスや切り替えのスピードなど全てが速かったので、日頃の練習から変えていかないとダメだと気付かされた」と口にしたように重要な気付きを得たようだ。
また、普段はプレミアリーグWESTで全国トップレベルのチームと対戦する米子北高にとっても貴重な経験で、MF佐野海舟(2年)は「プレミアは高くて、頑張ることだけで頭がいっぱいになるけど、同じ力同士だと、基礎である守備の原則を確認できる。徳島市立はクサビのパスが上手くて、ボールが獲れなかったし、球際でも負けていたので、選手権前に再認識できたのは大きい」と話していたぞ。

 試合だけで終わらないのも今大会の特徴で、2日目の午後には、より良いパフォーマンスを発揮するため、大会のサポートを行った「クライムファクトリー」主催のコンディショニング講習会が行われたんだ。講習会はサポートを行う現役Jリーガーのデータを基に、規則正しい生活を送ることが試合でのパフォーマンス向上に繋がることが示されたほか、パフォーマンスを上げるために必要な栄養や試合の時間帯に応じた食事のとり方などが紹介されたぞ。同社のアプリを実際に使って、毎日の食事や生活習慣の記録も行われ、西京高のMF宗野裕斗(3年)は、「普段学べない食事の採り方や生活面の重要性を知れたことが嬉しかった。サッカー選手として成長する場を与えてもらえたことが有難かった」と話していたぞ。

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 また、講演会後には、アビスパ福岡などでプレーした元Jリーガーの千代反田充さんと、bjリーグのチームでスポーツトレーナーを務める立石泰崇氏によるセミナーも行われたんだ。「高校時代は食事に気を遣わなかった」と振り返る千代反田さんがコンディショニングの重要性に気付いたのはプロ入りした1年目。チャンスを掴み始めたタイミングで、立て続けに風邪をひき、先輩から「もったいない」と言われたことがきっかけだったそうだ。「高校の時から、こういったことを学べるのが羨ましい」と話した千代反田さんは「一流選手はコンディショニングに気を遣っている選手がほとんど。でも、我慢ばかりしているとストレスを感じるので、たまに緩めることも必要」と選手にアドバイスを送っていたぞ。

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 最終日を終え、京都橘のMF山田剛綺(2年)が「中学や高校で栄養について学んではいたけど、実際の経験談を聞けたのは大きかった。千代反田さんからコンディショニングの重要性を高校のうちに聞けたので、これから変えていきたいし、講習会で学んだ試合に向けて炭水化物を増やす食事法はこれからやろうと思いました」と話したように、選手にとってピッチ内外での収穫が多い3日間となったようだ。

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