東福岡高校サッカー部の寮生は、どんな1日を過ごしているのか?寮で生活をする苫田玲央選手に話してもらいました!

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■苫田玲央
■ポジション:GK
■学年:3年
■身長/体重:177cm/67kg
■自分の見てほしいプレー:「ビルドアップに自信があります」

◇東福岡高校の寮生の一日
6:30 起床
6:30~7:40 朝食・準備
7:40~11:50 授業
11:50~12:40 昼休み
12:40~15:30 授業
15:30~16:00 練習準備
16:00~19:00 全体練習
19:00~19:50 自主練習
19:50~21:00 筋肉トレーニング
21:00~22:10 夕食・入浴
22:10~22:30 寮の全体清掃
22:30~24:00 自由時間、宿題
24:00 就寝

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「赤い彗星」という名で知られる東福岡高校は、九州を代表するサッカーの強豪高校。その名は全国でも知られ、昨年はインターハイ2連覇、全国高校選手権優勝と輝かしい生活を収めました。今年のインターハイでは3連覇を逃したものの、その実力は高く、全国高校選手権では2連覇に挑みます。部員数は約300名。他府県出身の選手も多く、みんな学生寮で仲間とともに高校生活を営んでいます。その中から苫田玲央くんに、1日の生活を聞きました。

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取材に協力してくれた苫田君は岡山県出身のGK。中国地区のナショナルトレセンU-12の選抜経験を持ち、より高いレベルでの挑戦を目指して東福岡高校にやってきました。東福岡高校には、「志学館」と「修学館」という2つの寮がありますが、苫田くんが生活するのは「志学館」。サッカー部の仲間の他、ラグビー部、バレー部の生徒たち約100名が共同生活を送っています。入寮当時は、初めての寮生活に戸惑うこともあったそうですが、いまでは、とてもいい経験になっていると話します。
「1年の最初の入寮同時はさびしくて帰りたいなと思ったこともありましたが、仲間がいるし、親も支えてくれているわけだから、頑張らなければいけないという想いもありました。3年間、やり切れたかなというのはありますね。寮生活の楽しいところは、いろんな県の人や、学年が違う生徒とも関わることができて、自分にないものも、いろいろと吸収できるところですね。みんな、一生の仲間かなと思っています。いまは副寮長をやらせてもらっていますけど、みんなしっかりやってくれるので、苦労することなく、いい経験をさせてもらっています」

毎日の起床は6:30。手際よく朝食と準備を終えて、「0限」と呼ばれている課外授業から学校生活がスタートします。授業が終わるのは15:30。そして16:00からがサッカー部の全体練習の始まりです。300名が一堂に会する練習は圧巻。時期によって、全体を4~6のカテゴリーに分け、それぞれが、それぞれのメニューで練習を進めていきます。3年生以外は、みんな白いTシャツ姿。大きく名前が書かれています。全員の名前を覚えられないための工夫だそうで「ネームT」と呼ばれるもの。全員が、憧れの赤いユニフォームを身に付けることを目指して、ピッチの上を走りまわっていました。

全体練習が終わるのは19:00。けれど、苫田君の練習は終わりません。ナイタ―が落ちる19:50までは自主トレ。ナイタ―が落ちた後も21:00まで筋トレを続けます。その生活は3年生になったいまも変わることはありません。苫田くんの、ここまでの公式戦出場は10試合前後。全国から有力選手が集まるサッカー部の競争の激しさが窺えます。けれども、とても充実していた毎日だったと話します。
「すごく嬉しい想いもしましたし、その倍くらい、悔しい想いもしていますけれど、来て良かったと思っています。これだけ部員がいる中で、自分を示そうと思ったら、何かひとつ、これという武器が必要だと思うので、それを伸ばしつつ、自分のウィークポイントを、周りのできる人から吸収して、自分というものを、ピッチ内でも、ピッチ外でも生かしていければ、いい方向に行くというのを感じました」

さて、1日の楽しみである夕食を取るのは、すべての練習が終わった21:00頃から。苫田君の好物は、1週間に1度くらいの割合で出るハンバーグ。どんぶり3杯くらいはいけるそうです。朝晩の食事と学生食堂で取る昼食は、東福岡高校と提携している福岡市内の業者が提供していますが、味、量とも生徒には大好評。「朝、昼、晩。しっかりと栄養が取れていると思うし、体を作るという意味では、いい環境が整えられていると思います」と苫田君も満足しているようです。

そんな苫田君の高校生活も、あと3か月足らず。でもサッカーに関わる生活は、卒業後もも続きます。「大学に行ってもサッカーは続けようと思ってます。サッカーのことも、ピッチ外のことも、東福岡で学んだことを大学でも生かせるように、しっかりと準備して、これからもサッカーに取り組んでいきたいと思います。そして、大学でサッカーを続けながら、自分の好きなことを探して、将来、自分が関わっていくべき道を探したいです。でもサッカーは好きだし、サッカーに関わることは続けていきたいですね。いつまでも現役でいたいと思っています」

さわやかな笑顔が印象的だった苫田くん。サッカーができる毎日を、とても楽しんでいる様子が窺えました。

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