特別な年の特別な大会である「第99回高校サッカー選手権」で大役を務めた前橋商業・石倉潤征選手による素晴らしい選手宣誓の全文をお届け!


「宣誓!私たちは突然訪れたコロナ禍による活動休止、そして史上初のインターハイ中止という本当に長いトンネルの中でも、その先にある選手権という光を目指し、練習に励み、そしてようやくこの選手権という舞台にたどり着くことができました。

今年は新型コロナウイルスの影響で私たちの生活が制限され、誰もが全く想像しなかった1年となりました。練習が思うようにできず、私たちの試合を見てもらう機会も減ってしまいました。
このような苦しい時間を過ごし、仲間と共にサッカーができない辛さを知り、またサッカーができる喜びをあたらめて実感しました。

選手権の開催に携わってくださった方々、私たちを応援してくださった方々、そして多くの医療従事者の多大なる努力と、世界中の1人1人の頑張りによって、いま私たちはこの舞台に立つことができています。いまこの舞台があることに感謝しても感謝しきれません。

私たちの同年代の他競技の選手には、集大成である舞台に立つことができず、涙を飲みながら引退した選手が多くいます。
いま私たちが同年代の仲間の思いを胸に、暗くなりつつあるこの日本に明るさを取り戻すために、笑顔・勇気・夢・感動、たくさんの思いを日本中に届けます。

いまこの時間も苦しい思いをされている方々、決して1人ではありません。今を生きる私たちが1つとなり、この高く険しい壁を共に乗り越えましょう。
私たち自身が希望の光となり、たくさんの方々へ希望を届ける大会にし、また次へとバトンを繋いでいくためにも、感謝の気持ちを胸に、精一杯プレーすることをここに誓います。

令和2年12月31日、群馬県代表、群馬県立前橋商業高等学校サッカー部主将、石倉潤征」


同世代の仲間の思いを胸に、堂々とした表情で2分30秒に及ぶ宣誓をやり遂げた石倉選手の言葉はみんなの心に深く響いたと思う。
彼のいうように、こういう時だからこそ高く険しい壁を共に乗り越えていきたいな!

◆石倉選手の取材記事は以下をクリック!
石倉潤征選手「まず自分で文章を考えて、国語の先生とサッカー部の顧問先生に見てもらいました」