瀬戸内高校サッカー部の寮生は、どんな１日を過ごしているのか？取材協力してくれたのは、瀬戸内高校サッカー部・滝澤康平（たきざわ こうへい）選手です。 (文・中野和也)

■滝澤康平
■ポジション：MF
■学年：3年
■身長/体重：168センチ/63キロ
■見てほしいプレー：ボランチでの守備、ヘディング

◇滝澤選手の一日のスケジュール
06:00～06:30　掃除
06:30～07:00　朝食
07:00～08:00　朝練
08:00～17:00　学校
17:00～19:00　練習
19:00～21:30　夕食自主練
21:30～23:00　自由時間・勉強
23:00～06:00　睡眠

今年のインターハイでは準々決勝に進出。優勝した市立船橋高とも２対１の接戦を演じた広島県瀬戸内高校。激戦区の広島県を勝ち抜き、今年こそ全国高校サッカー選手権初出場を果たそうと、100名を超える部員が一丸となって奮戦中です。 全国から選手が集まるサッカー部には専用の寮が存在し、現在は38名の寮生たちが共同生活を送っています。

今回の取材に協力してくれた滝澤くんは、食事を終えた後、夜間照明が煌々と照らされているグラウンドで自主練習。卒業後は瀬戸内高に送り出してくれた故郷・埼玉の家族のもとに戻り、関東の大学に進学して、サッカーを続けたい。一方で、選手権初出場も果たしたい。そんな夢を追いかける若者の青雲の志を、感じることができた。

寮の朝食と夕食は、栄養士の先生が管理してメニューを構成。月に１度の検査によって、身体づくりが順調に行われているか、クラブがしっかりとチェック。滝澤くんも大盛りご飯を２杯、ガツガツとほおばっていました。 「好きなのは、唐揚げとか鶏肉のメニュー。時々、お好み焼き（関西風）とご飯が一緒に出てくるんですけど、埼玉県出身なので炭水化物かぶりはちょっと（苦笑）。ただ、パスタなど麺類は好きなので、ご飯と一緒でも問題ないです」

部屋は和室６畳に２人暮らし。同じように関東から瀬戸内高に来ている選手も多いので、寂しくは思わなかったと滝澤選手は言う。ただ、人見知りな性格もあり、広島にやってきた当初は人間関係もうまくいかなかったこともあるとか。 「今も年下とはあまりしゃべらないから、後輩には怖がられているかもですね（笑）」

食事も練習も終わり、21時30分の点呼の後は、23時の就寝まで自由時間。進学を考えている滝澤くんにとっては貴重な勉強の時間です。もちろん、２人部屋なので互いに気を使わないといけないのは当然ですが、彼が勉強中の時は同室の友達もテレビのボリュームを絞ってくれるとか。「勉強とサッカーの兼ね合いを考えるのが難しいんですが、今はとにかく、サッカーを頑張りたい」と力強く語ってくれた滝澤くん。今日もまたきっと、夜のグラウンドで一心にボールを蹴り続けているはずです。

その他の記事はこちら

作陽高校の寮生の１日を円グラフにしてみた

前橋育英高校サッカー部の寮生の１日を円グラフにしてみた