今シーズンは茨城県1部リーグで2位に終わり、Jユースカップ1回戦で名門東京ヴェルディユースに2対0で勝利を挙げるなど、着実な進化を見せている水戸ホーリーホックユース。
トップ昇格を決めた注目の中川洋介選手と、中川とともに1年時から特別強化指定選手としてトップチームに登録されたキャプテン金井亮太選手に話を聞いた。

MF 中川 洋介（3年）

水戸ユース史上5人目となるトップ昇格を果たした。キレのあるドリブル突破から豪快なシュートを武器としている。1年生の時に特別強化指定選手としてトップチームに登録。以降、トップチームの練習に頻繁に参加してきた。今年、ジェフ千葉との練習試合でゴールを決めたことが、トップ昇格の決め手となった。

「中学時代はドリブル中心でしたが、ユースではパスを重視するサッカーの中で自分の持ち味を発揮することを意識しました。監督からは自陣でのビルドアップのプレーに関して、厳しく指導を受けました。ただ、アタッキングエリアでは自由にプレーさせてもらいました。自分にとって大きかったのは寮での生活。自分ですべてしないといけない環境によって、心身ともに成長したと感じています。それと1年の頃からトップチームの練習に参加させてもらったことはいい経験になりました。1年の時はお客様状態でしたが、3年間継続して練習に参加して、徐々に近づいている実感を得ることができました。トップチーム昇格が決まりましたが、これまで3年間の経験があるので、新人という意識ではダメだと思っています。ユース出身者で結果を残した選手はいないので、結果を出して歴史を変えたい。また、トップに上がりたくても上がれない選手がいるので、みんなの分まで頑張りたいと思います」

MF 金井 亮太（3年）

正確な技術と広い視野を生かしたパスセンスでゲームを組み立てるボランチ。小柄ながらもピッチの中で絶大な存在感を発揮する。中川洋介とともに1年時から特別強化指定選手としてトップチームに登録されたチームの中心選手。今年はキャプテンを務め、チームをまとめあげた。卒業後は大学に進学する。

「高体連のチームと異なり、トップと接点があるのがユースチームの良さ。水戸は特にトップが近い存在で、常にトップを意識できたことが自分の成長につながった。また、筋トレの設備も充実していたので、自分の課題であるフィジカルを鍛えることもできました。1年の時からトップチームの練習に参加させていただいたことは自分にとってすごくいい経験になりましたし、大きな刺激になりました。プロの基準が分かりましたし、上の世界でプレーしたいという思いが強くなりました。日頃からトップチームの選手と練習しているので、Jユースカップで東京ヴェルディユースと対戦しても臆することはありませんでした。トップ昇格を果たすことはできませんでしたが、サッカー人生が終わったわけではありません。大学4年間でさらにレベルアップしてプロになることが今の目標。4年後、（中川）洋介と一緒の舞台でプレーしたいと思います」

取材・記事/エル・ゴラッソ水戸担当 佐藤拓也
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