トップチームの躍進に呼応するように飛躍の時を迎えている鳥栖U-18。今季の目標は「プリンスリーグ九州への昇格」だ。その目標達成に挑む鳥栖U-18の注目選手を紹介しよう。
■クラブ史上初!二種登録でJリーグ出場
MF石川 啓人(3年)
トップチーム昇格を決めた鳥栖U-18の主将。二種登録としてJ1リーグ戦にも出場しており、鳥栖のクラブ史において初めてユース選手が二種登録としてリーグ戦に出場した選手となった。持ち味は独特な蹴り足で放つ強烈なシュート。「自分がユースの選手たちの目標になれるように頑張りたい」とトップチームでの活躍を期す。
「しっかり走って守備から入る。攻撃では自分たちのイメージで崩していくのが鳥栖U-18の特長だと思います。守備では失点もまだ多いですけど崩されることはほとんどないのでチームとして成長はできているかなと思います。今回、トップチームに昇格することができましたけど自分がユースの選手たちの目標になれるように頑張りたいなと思っています。自分はU-12のときから鳥栖にお世話になっているし、ずっと鳥栖でやってトップチームに昇格するっていうのを目標にやってきました。それを実現できたことはすごくうれしいです」
■世代別代表にも選出。頼りになる俊足ストライカー
FW 田川 亨介(3年)
U-16からU-19まで各年代での世代別代表に名を連ねているストライカー。181㎝という恵まれた体格もさることながら最大の特長はそのスピード。素早い動き出しからあっという間に相手の裏を突くと一気に相手ゴールを陥れる。周囲に流されない豪放磊落(ごうほうらいらく)な性格もストライカー向き。ただ、寒さにはやや弱いようだ。
「自分たちはビルドアップはそんなにうまくないですけど背後を狙う動きであったり、自分が前線で起点になって前に人数をかけて崩してゴールを奪うというのは持ち味かなと思っています。課題のビルドアップも少しずつ、良くなってきているし、基礎技術の部分もレベルアップしてきていると思います。まだ、トップチームに昇格したっていう実感はそんなにありません。この世界の厳しさは来年になって知ることになると思いますけどすごく楽しみにしている部分と不安だなって思う部分の両方があります。後輩にも良い選手がたくさんいるので来年以降、どんどんトップチームに絡めるような選手が出てきてほしいなと思います」
■寒くても半袖!?攻撃を活性化させるチャンスメーカー
MF大坪 蘭(2年)
「ドリブルで仕掛けてチャンスメークしたり、裏に抜けたりしてゴールを狙っていく」のが持ち味。小柄ながらアジリティーを生かした動きで攻撃を活性化させる。トップチームの練習試合に参加しても堂々としたプレーぶりを披露するなど、基本的な技術の高さには目を見張るものがある。寒くても半袖スタイルを貫くように気持ちも熱い。
「全員でハードワークして誰一人、最後まで諦めない気持ちを前面に出して戦えるのが自分たちの強みだと思います。ドリブルで仕掛けてチャンスメークしたり、裏に抜けたりしてゴールを狙っていくというのが自分の持ち味です。去年は前に蹴るサッカーになることが多かったんですけど、今年はしっかりつないだり、相手が前から来たら背後を突く。相手の逆をとることができるようになってきているので今年は強い相手とも対等に渡り合えるようになってきているのかなと思います。ゴール前での技術の差やチャンスをいかに仕留めるか。自分たちは外しているのに相手はワンチャンスで決めてくる。全国の舞台ではそういう試合が多かったのでゴール前の質を上げていければ全国でも十分に勝てるようになると思います。(先輩の石川と田川がトップチーム昇格を決めているが?)普段、一緒にプレーしていて格の違いを見せてくれるので自分たちもそれに追いつこうと思っています。刺激になる存在です」
■ロングフィードが武器の「ビルドアップの要」
DF 倉員 宏人(2年)
「長いボールはしっかり蹴ることができる」と自身でも話すように武器は最終ラインからのロングフィード。つなぐことを意識するチームにおいて縦の速さというアクセントを加えることもできる。「身長が高くないので」と謙遜するが、Jユースカップ2回戦・浦和ユース戦ではセットプレーから得点も挙げた。
「前線からしっかりとプレスをかけて相手につながせず、うまくボールを奪って素早いカウンターにつなげていく。また、後ろからしっかり組み立てて得点につなげていく。それが自分たちの持ち味だと思います。自分は身長が高くないんですけど、長いボールはしっかり蹴ることができると思っているので自分の武器はロングフィードです。去年に比べて戦う意識が出せるようになっているので、結果もついてくるようになっているかなと思います。トップチームのホームゲームも見に行っていますが、トップの選手たちが走っているのを見ると自分たちも将来、あの場に行かないといけないし、いまのうちからしっかり走っておかないといけないなという気持ちになります。(石川、田川がトップチーム昇格を決めているが?)身近な存在が2人もトップチームに昇格したということで、自分たちにとっても希望が見えてきたような感じだし、実際に(石川)啓人くんは試合にも出ているので自分たちもあの場に立ちたいなと思っています。啓人くんが出た試合も観戦しましたけど、実際に出るって分かったときに鳥肌が立ったし、自分たちもあの場に立ちたいなと思いました」
■将来を嘱望される"鳥栖のアザール"
MF 石井 快征(1年)
U-16日本代表候補に名を連ねる将来の有望株。U-16日本代表候補合宿に参加したことで「もっとうまくならないといけない」とさらなる成長への刺激を得ている。「得点へのこだわりは強く意識して練習している」とゴールへの意識は強い。好きな選手はアザール(チェルシー)。「自分でも行けるし、パスを出したあとの動きも上手い」と参考にしている
「鳥栖=走るというイメージがあると思うんですけど、しっかりとパスをつないで前に行くのが自分たちのスタイル。負けず嫌いな選手ばかりなので先に失点しても諦めずに最後までブレずに戦えるのが自分たちの強みです。パスも出せるし、ドリブルで自分で運んでシュートまで持っていけるのが自分の特長だと思っています。得点へのこだわりは強く意識して練習しています。チェルシーのアザールが好きです。自分でも行けるし、パスを出したあとの動きもうま小さくてもなんでもできる選手なので参考にしています。(U-16日本代表候補のトレーニングキャンプに招集されましたが?)サッカーへのこだわりとかも変わりますし、やっぱり代表を目指しているのでもっともっとうまくならないといけないなと改めて感じさせられました」
取材・記事/エル・ゴラッソ鳥栖担当 杉山文宣
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