昨年度の全国高校サッカー選手権で悲願の全国初制覇を果たした前橋育英。田部井涼前主将から、キャプテンマークを引き継いだのは、アルビレックス新潟U15から前橋育英入りしたDF若月輝。
田部井前主将同様に「文武両道」でサッカーに打ち込む若月主将は、「2連覇」という学校史上初のミッション遂行に向けてチームを鼓舞する。インターハイ開幕を間近に控えた若月主将に、前育キャプテンの任務について聞いた。

☆若月主将や、前回選手権覇者の主将・田部井涼選手のことがわかる前編はこちら

若月 輝 『新潟育ちの秀才サイドバック』
■ポジション:DF(右サイドバック)
■学年:3年
■身長/体重:169cm/60kg
■出身チーム:アルビレックス新潟U-15(新潟)

Q:インターハイ開幕を控えて、チームの完成度が上がっている印象です。
「荒削りな部分が多いチームで、始動直後は苦しみましたが、だんだん形になってきていると思います。レギュラーも試合ごとに変わっていて、競争が激しくなっています。みんなのコンディションが上がってきているので、だれが試合に出てもおかしくない状況です。去年はスタメンがある程度、決まっていましたが、今年はスタメンが決まっていません。それは今年のチームに良いところだと考えているので、競争しながら成長していきたいと思っています」

Q:競争によってチームが変わりつつあるのでしょうか?
「レギュラーが決まっていないので、どの選手も緊張感を持って、練習しています。県1部チーム(Bチーム)の選手も、トップ(プリンスリーグ)に上がってきていますし、チームには危機感と刺激があります」

Q:若月主将は、アルビレックス新潟U-15から前橋育英入りしました。その理由は?
「高校サッカーで、選手権で優勝したいという思いがありました。アルビユースなどいろいろな選択肢がありましたが、育英の練習会に参加させてもらって、ここでやりたいと思いました。環境を変えて、自分を成長させたかったのが一番だったかもしれません」

Q:前橋育英で成長できていますか?
「先輩、同級生、後輩に、レベルの高い選手や個性的な選手が150人以上もいて、刺激が多いです。アルビのときは、環境的にも恵まれていたのですが、高校サッカーはいろんな環境がありますし、鍛えられます。また、育英では走り込みがキツくて、アルビのときはそんなに走り込みとかはしなかったので大変です。メンタル面でも鍛えられています」

Q:山田耕介監督はどんな監督でしょうか?
「いつも言われるのは厳しいことばかりです(笑)。でも、良いプレーをしたら褒めてくれますし、逆にたるんでいたら厳しく言ってくれます。中学までの監督とはまったく違っていて、監督っぽい監督です(笑)。中学までは比較的、選手と"距離"の近い監督が多かったですが、山田監督には簡単に話しかけられません(笑)。進路相談のときとかは、サッカー以上に緊張します。ただ、それも、高校サッカーらしいかなと思っていて、高校サッカーをやっている感じがしますね(笑)」

Q:この夏はインターハイが待っています。
「昨年のインターハイは3位で今年は2回戦からの出場ですが、去年のインターハイや選手権優勝を忘れて、チャレンジャー精神を持って戦わなければいけないと思います。インターハイまでにチームの完成度を高めていきたいと思います」

Q:インターハイ後には選手権予選が控えます。
「インターハイで全国の強豪と戦うことで、自分たちの現在地を知りたいと思います。そして、選手権に向けて、もう一度、ゼロからチャレンジしていきたいと思っています」

Q:選手権の連覇は意識しますか?
「連覇は、全国のチームでただ一つ、自分たちしか挑戦できないので、先輩たちに感謝を伝えるためにも狙っていきたい。連覇という大きな目標へ向けて、チーム一丸となって努力していきたいと思います。今年のチームは、前線の層が厚いですし、各ポジションに個性あふれる選手が多いので、潜在能力は高いと思います。まだまだチームは未完成で伸びしろは大きいので、その力を一つにまとめて昨年以上のチームにしたいと思っています。目標は去年の先輩たち。『打倒、前橋育英』で戦っていきます」

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