岐阜の強豪・帝京大可児高校サッカー部のキャプテンは、どんなやりがいを感じて、どんな苦労をしてきたのか。取材協力してくれたのは、チームをまとめる李貴弘選手!

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李 貴弘
■ポジション:MF
■学年:3年
■身長/体重:172cm/65㎏
■出身チーム:帝京大可児中(岐阜)
■自分の見てほしいプレー
「ボランチやトップ下からワンタッチプレーとかで攻撃のスイッチを入れる、攻撃を作るために状況に応じてドリブルやパスを判断していく部分は見てほしいですね。好きな選手はバルセロナのコウチーニョで、あの選手のようなミドルシュートが打てたらなと思って練習しています。キャプテンとして雰囲気の悪い時にチームを盛り上げるようなこともしていきたいです」

Q:どのような経緯でキャプテンに選ばれたのですか?
「今年2月の新人戦が終わった時なのですが、その新人戦ではまだ試合ごとに交代でキャプテンを指名されてやっていました。それで大会後に言われました」

Q:けっこう遅いタイミングでの決定だったのですね。
「そうですね。全然予感はなくて、中学生の時にもキャプテンはやっていたのでもしかしたらと思ってはいたんですが、高校2年の時に調子を落としたことで自分はないなと思っていたんです。いま副キャプテンの佐竹がなると思ってたので、まさか自分がなるとは思ってなかったです」

Q:正式に任命された時はどのような状況だったのでしょうか。
「新人戦の決勝戦で自分はキャプテンをやったんですが、その時にこのチームには盛り上げる人がいないなと監督やコーチから言われて、自分でもそう思い始めたんです。それからコーチに自分から話に行って、自分はキャプテンをやる気はありますと言いました。先輩とかとも話しましたし、そこでも『お前がやればいい』と言われて、その気になったところもありました。そこで決まったわけではなかったですが、自分がやらなきゃいけないと思った部分はありました。それが全部ではないですが」

Q:実際になってみてからの苦労などはありましたか。
「新人戦が終わって、キャプテンになって自分はケガをしたんです。ケガは最近治ってやっと試合に出られるようにもなったんですが、キャプテンになることが決まってすぐケガをしたというのはけっこうキツかったです。外から見ている中でどうやったら役に立てるのかなと悩みました。チームのことを考えなければいけないのに、自分のケガの治療で精一杯のところもあって。その中で何ができるかを考えて。今のチームは一人が悪い流れに流されてしまうとみんな流れてしまうところがあって、そこで強く言うことも必要で。最近は少しずつ言えるようになったんですが、最初はそこでみんなが流されるのをどうやって止めるか、うまく言えなかったのがキツかったですね」

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Q:プレーできないと、言いにくいですよね。
「そうなんです。自分はプレーで流れを変えることを目標にやってきたので、あまり声を出して気合いで盛り上げるというタイプではなかったんです。できれば自分はプレーで流れを変えたくて、だからどうやってまとめればいいのか、ものすごく悩みました」

Q:誰かに相談はしましたか。
「いや、その時はもう考えられないくらいで(笑)。誰に頼っていいか、そういうこともできなかったです」

Q:負傷は完治までどのぐらいかかったのですか。
「3ヵ月くらいですね。2月の末にケガをして、最近やっと試合に出られるようになりました。復帰してから、外から見ていて感じていたことを、試してみようと思ってやっています。ウチはボールが後ろで落ち着かなくて、真ん中に入った後も全然テンポよくボールが回らなかったんです。つなぐ、パスサッカーなんですけど、ワンタッチパスが入らなくてずっと止めて蹴るとかなっていたんですね。ワンタッチプレーもそうだし、サイドチェンジも圧倒的に足りなくて。でもそういったピッチを広く使うということは自分一人じゃできないので、周りの選手にも伝えるようにしました」

Q:良い効果は得られましたか。
「自分としては、外から見ていた時よりかはできているかなと思いますし、最近はもっと良い方向にむかっていると感じています。最近はチームメイトと意見も言い合えるようになって、ただ文句みたいな形で言うのではなく、互いに要求し合う感じで言い合うようにしています」

~その②~ に続く

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