2023年19校目は、帝京大学可児高校サッカー部!
取材に協力してくれたのはキャプテンの吉兼伶真選手。キャプテンになった経緯や全国大会への意気込みなどを語ってもらいました!

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吉兼 伶真
■ポジション:MF
■学年:3年
■身長/体重:175cm/63kg
■前所属チーム:名東クラブ(愛知)
■見てほしいプレー:
「ボールを簡単に奪われないところです。ダヴィド・シルバ選手が好きですね。独特のテンポがあって、簡単にボールを奪われずに決定的なパスが出せるので、そこが好きなところです。自分はボランチで、どちらかというと攻撃的なタイプです。だけどまだ守備力が全然ついていないので、ボールを奪い切る力がここからの課題かなと思います」

Q:まずはキャプテンになった経緯について聞かせてください。
「仲井監督からの任命ですね。1月に新チームになって3〜6試合ぐらいやった頃に、みんなが集まったタイミングで言われました。結構チャラけちゃうタイプで、あんまりキャプテンタイプじゃないんですけどね(笑)。自分がキャプテンになるんじゃないかとはみんなには言われていましたけど、まさか本当になるとは思っていなかったです」

Q:みんなから言われていたのは、それまでに学年リーダーのようなことをやっていたからですか?
「いや、僕よりリーダーシップがある選手がいたので、彼がやると思っていたのですが、自分でしたね(笑)」

Q:キャプテン経験はありましたか?
「はい、小学校高学年と中学校はやっていました。でも、小中学校の時はほぼみんなに任せていて、全然キャプテンらしいことはやっていなかったんです。チームキャプテンというよりはゲームキャプテン的な感じでやっていました。でも高校生になってからは、チームキャプテンでありゲームキャプテンでもあります。副キャプテンにも助けてもらいながらやっています」

Q:チーム全体をまとめる仕事というのは、実際やってみてどうですか?
「ゲームキャプテンはある程度簡単だと思っていますが、チームキャプテンは結構難しいですね。今も全体の円陣とかは副キャプテンに任せています。苦手なんです(笑)」

Q:ではその中で、自分がキャプテンの仕事として意識する部分というのはどういうところにありますか?
「チームをまとめるのもそうですが、例えばゲームの中であんまり良い雰囲気じゃない時には自分が声をかけて、誰かのミスはみんなでカバーし合えるチームにすることですね。そういうところを意識した声がけはやるようになりました。でも、試合以外でのチームへの声がけは、あまりしていないです。そこはそれぞれが自分たちでやるようにしている部分でもあります。それはみんなもわかっているし、自分たちでも当然、やっちゃいけないことぐらいはわかりますから」

Q:なりたいキャプテン像はありましたか?
「選手で言えば、長谷部誠選手みたいな感じですが、自分にはそんなにできないです(笑)」

Q:理想としては強烈なリーダシップを持って引っ張る、みたいなことをしたいとは思っているということですね?
「その方がいいとは思うんですけど...、そこまでは言えないですね。もっと自分が声をかけて、上手くチームをまとめて強くなれればいいのですが、そんな簡単にはいかないです。今はもう、チームで支え合いながらという感じです」

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Q:今年のチームはどういうキャラクターがありますか?
「面白い選手ばかりです。去年よりもピッチ内外、両方でまとまりの部分は強いと思います。去年は一人ひとりの個性が強すぎて、まとまりという部分では難しいところもありました。今年は結構まとまっていますし、みんなで居ることも多いです。それが良いのかなと思います」

Q:サッカー的な意味でのチームのキャラクターについてはどうですか?
「みんなプレー中の判断が上手いです。テクニックもありますし、強さがある選手もいます。キャラクターは豊富ですね。もちろん帝京大可児のスタイルもそこにはあります。ボールを大事にするサッカー、そこから前進していくサッカーです。それはかなり浸透しているかなと思います」

Q:それは監督やコーチから、入学後に叩き込まれていくものなのですか?
「そうですね。1年生の頃からトップチームでやっている選手はもちろんハイレベルでやれていると思うのですが、今年はU-16のセカンドチーム、サードチームの選手たちも、みんなそういうスタイルを理解してやれていると思います」

Q:吉兼選手もやっぱりそういうサッカーが好きで、このチームを選んでいるんですよね。
「はい。そういうスタイルに憧れてというか、練習参加してみて良かったので入りました」

Q:新年度は始まったばかりですが、現状のチームの状態や、ここを修正したい、もっと良くしたいという部分はどうですか?
「先日の練習試合では先に1点決めたのですが、その後に3失点してしまいました。逆転できるメンタリティーがまだできていないです。みんなでそういうメンタルを持ちながらじゃないと、インターハイも選手権も県予選を突破できないと思っています。まずはそういったメンタルをもっと強化していきたいです」

Q:先制したけど、1点返されてガクン、となったわけですか?
「はい。みんなの雰囲気が悪くなってしまい、まとまりの部分でもあまり良くない感じになってしまいました。試合後に仲井監督からも、『逆転できるメンタルをもう少し持った方がいい』と言われました」

Q:そのチームがガクンとなった時に、自分のメンタルはどうでしたか?
「自分も結構メンタルをやられてしまったんですよね...。去年からもそれは言われていましたが、その時はそれを忘れてしまっていました。でもここで再確認できたので、先日の試合は良かったかなとも思います」

Q:今は自分がキャプテンという立場が上乗せされますしね。自分の取り組み方も変わっていくのでしょうか?
「もっとやらないといけないですね。まずチームが悪い時やミスをした時には、みんなでカバーし合うのが大事かなと思います。そこで怒っても無駄なので、『もう少しこうした方がいいよ』というのはよく言います」

Q:ここからリーグ戦が始まり、インターハイがあって、選手権が待っています。そこに対する考え方、ステップアップの部分などはどう考えていますか?
「まず、県内では絶対に負けちゃいけない、ということです。インターハイや選手権の予選突破、そして全国のベスト8以上を目指してやっていかないと県でも勝てないと思います。それをみんなが練習から意識してやっていけたらいいなと思います」

Q:確かに岐阜県では『負けちゃいけない』というプレッシャーも感じるチームだと思います。その重圧はどう受け止めていますか?
「県予選は特にプレッシャーを感じますね。選手権は4年連続で全国に出ているので、その流れを崩しちゃいけないプレッシャーはあると思います」

Q:対戦相手のやる気も違うのではないですか?
「そうですね、やっぱり勢いを持ってやってきます。でもそれをみんなが試合の入りから理解して、1点取られても逆転できるメンタリティを持ってやれば、勝てると思います」

Q:自分にとっての全国大会や、このチームで目指す高い舞台はどういうものなのですか?
「去年、僕は全国大会に出て感じたのですが、大舞台とはいえ、みんなが応援してくれる中で緊張なんかしていられません。まずは応援されるチームになって、全力でプレーして、1つでも多く勝てればと思います」

Q:ここ数年の東海勢としても結果を残しているチームだと思います。それ以上のことをやってみたいというモチベーションはありますか?
「他のチームはあまり気にしていません。まずは自分たちの練習の基準を高くしていくことだと思います。ここまでの練習試合も、格上の強い相手とたくさん組んでくれているので、そこから吸収するものも多いです。ただ、そこで勝たないといけないというのはありますね」

Q:そうでしたね。そういった強いチームとの対戦はいかがでしたか?
「興國とか神村学園は、速くてみんな強かったです。興國には結構やられましたが、吸収させてもらった部分と、自分たちの方ができた部分もあって、そこは良かったところかなと思います。手応えはありましたね」

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Q:改めてになりますが、今年の目標に対して、自分がキャプテンとしてどうかかわっていきたいかを聞かせてもらえますか?
「今年の目標はリーグ戦で負けずに、プリンスリーグ昇格です。そしてインターハイと選手権の県予選の突破、そして全国ベスト8以上を目指してやっていきます。その先頭に自分がまずは立って、声で示して、プレーでも示せたらと思います。そうすれば、チームは勝手についてくるかなと思います」

Q:ボランチというポジションはそれもやりやすいですね。自分のプレーでどんな影響をチームに与えたいと思いますか?
「一番はやっぱり自分が得点に関わることです。それでも難しい時はあるので、そういう時には自分が声をかけて、チームを勢いづけられればいいなと思います。僕のふたつ上の先輩には、鈴木淳之介選手(現湘南)がいて、そのプレーを間近で見て、『この人すごいな』ってずっと思っていました。去年なら一緒に中盤を組んでいた小島清太郎さんはボールを奪い切る力が本当にすごくて、とても参考になりました。あの人たちのようになりたいとも思うので、ここから頑張っていきたいと思います」


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