全国の寮で生活する高校生たちは、どんな1日を過ごしているのか?
今回、取材に協力してくれたのは、全国大会の常連でもある帝京大可児高校サッカー部!

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■寮生の一日のスケジュール
6:30     起床
(起床から7:30まで各自自主トレをすることが多い)
7:00~8:00  朝食
8:15     登校(この時間までに寮を出なくてはいけない)
8:30~15:30  授業
16:15~    練習(学校から離れた練習場を使う場合、15:50集合で走っていく)
18:30     帰寮
19:00~20:00 夕食
22:00     点呼・清掃
23:00     消灯

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学校および普段の練習が行われているグラウンドに隣接している寮での生活は、今回案内してくれた草田稜太(寮長)、出谷壱成の二人によれば「一般の家庭のような雰囲気」とか。朝は朝食前に自主トレをするため各自で6:30には起きてボールを蹴り、だいたい7:45に朝食会場へ飛び込んで腹ごしらえ。登校するために寮を出なければいけない逆門限が8:15に定められているというから、なかなかタイトなスケジューリングを自分に課している。

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授業が終わればすぐさま寮に戻って練習の準備。帝京大可児は学校に隣接している「TECOフィールド」と少し離れたところにある「けやきグラウンド」の2つの練習場を曜日によって使い分けており、「けやき」の時はランニングがてら部員揃って走っていくという。そして練習後は18:30までに寮に戻れるように居残り練習もしっかり行ない、19:00からの夕食に赴く。

ご飯はお代わり自由だが、おかずは限られているため、部員は自分でキムチなどを持ち込んでお腹を満たすとか。日曜日は食事が寮で用意されないので外食か、キッチンで自分たちで簡単な料理を作って食べる。食材は近所のドラッグストアで調達する。ちなみに平日の昼食は学食だが、寮生には「ランチカード」なるものが配られ、370円分までの食事を毎日食べることができる。だが、数量が限定されている定食メニューを食べることは寮生はNGとなっており、麺類やカレー、丼ものをいただくのが常。「定食はボリュームもあって、ものすごく食べたいメニューです」。カレーが一番量的には多いとのことで、もっぱらカレーが彼らの昼食だ。

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夕食後の20:00から点呼の時間である22:00までは自由時間。コンビニなど外出してもいいし、風呂もこの間に済ませる。サッカー部員は寮の隣りがグラウンドで、月曜以外は小学生がサッカーの練習に使っている端で自主トレをし、月曜は自分たちで照明をつけて練習に励む。寮生の伝統イベントである「マンデーカップ」はこの時間に行なわれるもので、選手入場から集合写真、シャーレを持ってのウィニングセレモニーまで行なうこだわりっぷり。なお、シャーレは15kgのウェイトが使われる。自主トレ可能時間は21:00までなので、ここでもタイトに部員たちはサッカーに励む。

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一般的なイメージとしてある寮の厳しい規則というものは特になく、「それなりの人間の行動をしろということ。普通の家庭と変わりません」と草田。野球部を合わせれば約100人となる寮生活は、多少騒がしくなっても特に怒られはしないとか。ラウンジと呼ばれる大きな部屋にはテレビやエアロバイクなどが置いてあり、寮生たちの憩いの場。日本代表の試合などスポーツのビッグイベントが行われる時には、このラウンジがスポーツバーさながらに盛り上がるという。

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もちろん寝坊などには朝清掃の罰則があり、朝食の時間に遅れると連帯責任でやはり清掃が待っている。「冬の朝掃除は地獄です」とまたまた草田。寮長の仕事も清掃の見回りや点呼の際の掛け声ぐらいで、特に苦労するようなこともないらしい。

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ある程度の自由を許されているからこそ、節度ある行動を心掛ける。帝京大可児の寮生活は、草田の言葉そのままに、実家のような温かい目で見守られることで、生徒たちの人間的成長を促しているようだった。

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