2022年69校目は2年ぶり5回目の選手権出場を決めた明桜高校サッカー部!
取材に協力してくれたのはキャプテンの佐藤拓海選手。キャプテンになった経緯などを語ってもらいました!
佐藤 拓海
■ポジション:FW、トップ下
■学年:3年
■身長/体重:172cm/65kg
■前所属チーム:ベガルタ仙台ジュニアユース(宮城)
■見てほしいプレー:ボールキープ、チャンスメイク、シュートまでの持って行き方
Q:キャプテン就任の経緯を教えてください。
「自分たちの代の新人戦の後で、昨年の夏頃です。原(美彦)監督から指名されました。高校1年の頃からトップチームに帯同していましたし、ある程度やれる実感もありました。そのなかで自分の同期や年下に指示ができるほうだったので、たぶん自分がキャプテンに任命されるのかなとは思っていました。キャプテンの経験は、いわてグルージャ盛岡ジュニアに所属していた小学生のとき以来です」
Q:理想のキャプテン像はありますか。
「自分がもし監督でチームづくりをする立場だとしたら、長谷部誠選手のようなキャプテンが理想です。長谷部選手は常にまわりのことを考えて、常にまわりを見てから自分を出すタイプだと思います。自分はどっちかというと最初に自分のことを考えてしまうので、それが良いか悪いかはわかりませんけれども、僕が理想とするキャプテンはいまの自分とはちょっと違うところかなと思います」
Q:自分を指導者に置き換える視点を持てるのはすばらしいですね。
「小学校の頃から、たとえば監督とかコーチが違う人だったらどう見るんだろうとか、自分じゃない人の考え方について考えるようにしていました。
いま所属している明桜は自分のチームでもあり、ほかの選手のチームでもあって、常に一人ひとりが「どうやったら勝てるんだろう」という気持ちをずっと持つ必要があります。自分が監督だったらこう思うとか、自分が上の立場だったらこう思うなっていうことを一人ひとりが考えないと、どうしても試合で起こる現象を解決できないので、そういう視点を持つことはとても大切なのかなと思います」
Q:キャプテンらしい振る舞いを意識することはありますか。
「自分は試合や生活で「キャプテンだから」と思うシーンがあまりありません。それはたぶん、自分が明桜の勝利のためにいろいろ追求して発言や行動をしていくなかで、ほかの選手よりも一番チームのことを考えてきたから原監督もキャプテンに任命してくれたんだと思います。その意味で、キャプテンらしい意識や振る舞いはあまりないと思います」
Q:キャプテンをやっていて難しさを感じたシーンはありますか。
「たくさんあります。自分はどっちかというとキツく言われたほうが燃えるタイプなので、試合中や練習中はけっこう強く言ってしまうんですけど、それくらい勝利に貪欲です。ただ人それぞれ言葉に対しての感じ方も違いますし、アプローチの仕方によってやり切れる人もいればやり切れない人もいます。自分はプロを目指していますが、高校サッカーは全員が自分と同じではないと思います。そういう人たちに本気で練習に取り組んでもらうようにするために本当に苦労しました」
Q:キャプテンの喜びを感じたシーンを教えてください。
「自分たちの代に関しては、3年間ほとんどキャプテンのような立場でやらせてもらってきて、みんなとともに過ごしてきたなかで良いときもうまくいかないときもたくさんありました。去年の選手権の秋田県大会で、勝てると思った試合で負けてしまいました。自分たちは弱いと3年間言われ続けたなかで、今年の最後のチャンスで勝って全国に出ることを達成できて、本当にホッとしています」
Q:原美彦監督とのコミュニケーションについて。
「なにか特定の単語では表せないんですけど、原監督は恩を大事にする人で、それがすごく頭に残っています。自分の進路についても、原監督のおかげで考えが進んだ部分もあります」
Q:全国大会に向けてどのようにチームを引っ張っていこうと考えていますか。
「どうやってみんなで同じ方向を向いていけるか。そこが本当にカギだと思っています。秋田県大会の決勝では、いままで以上に「自分がチームを勝たせたい」と強く思って先制点を決めて勝ったので、気持ちには力があるんだなと感じます。選手権に向けてリスタートして、モチベーションを上げて一人ひとりが頑張っていきたいと思います。
プレー面では、自分たちは決定機を決め切ることを突き詰められればどんな強豪に対しても勝ちにつなげられると思います。攻守の切り替えや球際の競り合いの練習を重ねて、セカンドボールを拾って自分たちの強みを出せるようにやっていきたいです」