今冬の高校サッカー選手権で初の8強入りを果たした埼玉の強豪・昌平高校サッカー部。今回はチームを率いる藤島崇之監督が、活動自粛中(取材時)のチーム状況やいま思うことを語ってくれたぞ。

藤島 崇之
■現役時代のポジション:MF
■生年月日:1980年4月12日
■出身チーム:横浜栄FC(神奈川)→習志野高校(千葉)→順天堂大(千葉)
■好きな言葉:できない理由を探さない

Q:3月2日から学校が休校となり、約3ヶ月もサッカー部の活動を行えていません。インターハイが中止となりましたが、選手の様子はいかがでしょうか。
「3年生にとっては卒業後の進路もあるので、『今年が勝負だ』と意気込んでいました。しかし、インターハイが中止となったので、『残念だけど、選手権に気持ちを切り替えよう』と伝えました。本人たちは気持ちを切り替えてくれているので、非常に良かったですね」

Q:直近の目標がない中で、子供たちのモチベーションはいかがでしょうか?
「今は特に3年生と話しているのですが、『夏の全国大会の機会が失われたのは残念。だけど、色んな経験を持って、人間的に成長して行くことが大切だ』と話しています。昌平高校は3ヶ月ぐらい休校になっているので、自粛期間に何ができているのか。それが大切です。あとは本当に健康や安全などを含め、今まで当たり前にやっていたことがベースにあった上で、われわれは好きなサッカーをやらせてもらっています。それが選手たちの中に一つの気付きとしてあるのかなと感じています。この現状は仕方ありません。子供たちは気持ちを切り替えて、これを一つの糧にできるか。それが冬の高校サッカー選手権につながるはずですし、次のステージへ進んだ時に役立ちます。また、逆にいえば、サッカーから離れて物事の幅を広げられる状況なので、一つの勉強にしてほしいですね」

Q:それは昌平に限らず、この年代の子供たちに言えることですよね。
「私たちで何ができるのであれば対処しますが、活動休止の現状は責められません。なので、いかにプラスへ変えて前に進んでいくか。一喜一憂する状況がマイナスに働く場合もありますが、僕らも気持ちを切り替えて、高校3年生は限られた時間の中でエネルギーを持ってさらに磨きをかけてほしいですし、時間がないからこそ計画性を持って取り組み、時間を無駄にして欲しくありません。工夫からしか人間の成長はないので、置かれた状況で何をするか。先を見据えて、どういうモチベーションを持ってやるのかが大切です。スタッフ陣も工夫しないといけませんし、今までと同じスタンスではいけませんので、逆に使命として『短期間でも子供たちを成長させるんだ』と思って取り組みたいですね。今まで以上に大切な時間を過ごさないといけません。グラウンドでも学校でもそう。僕らは関わる機会の中で、絶対にしないといけませんね」

Q:久々に集まった時が楽しみですね。
「グラウンドで集まった時に『本当にサッカーが楽しい』という気付きを得られれば、またモチベーションを作れます。きっかけは大切。今回のことが良いとか悪いとかではなく、何を学ぶのか。そういう機会にしないといけません。前向きに捉えないといけないし、悲観的になっても何も変わらない。今を変えれば、未来は変わるし、可能性が広がるはずです」

・【調査】インターハイが中止になった今、現役高校生の心境や正直な気持ちを聞いてみた

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