攻撃を牽引するエースストライカーはチームの命運を握る重要人物。昨年度の高校サッカー選手権の東京都予選で決勝進出を果たした大成のエースに話を聞いたぞ!取材に協力してくれたのは1年次の秋から10番を背負う原輝斗選手だ!

原 輝斗
■ポジション:FW
■学年:2年
■身長/体重:175cm/65kg
■前所属チーム:FCクレセル(東京)
■自分の見てほしいプレー:足元のテクニックと献身的なプレー

Q:昨年度の高校サッカー選手権では東京都予選の決勝で堀越高校にあと一歩のところで破れました。改めてその経験はいかがでしたか?
「自分にとって成長できる舞台でした。でも決勝では土壇場で追い付きながら、最後の最後で勝ち切れなかったので一番悔しい大会。追い付いた瞬間にみんなが安心してしまい、緊張感が緩んでしまいました。失点した瞬間は頭が真っ白。焦りしかありませんでしたね」

Q:同じピッチで先輩たちと敗戦を味わったけど、そこは新シーズンに向けてどう生かしていきたいですか?
「決勝に出るのは簡単なことではありません。先輩たちの努力があったからこその決勝進出です。あの涙を無駄にしてはいけないので、僕たちはもう1個上のステージに行けるように仲間に伝えていきたい」

Q:1点の重みを知る大会でした。今年はエースとしてどう生かしていきたいですか?
「自分が1点を取り切れていれば結果は違ったかもしれません。ゴールが入れば、仲間の疲れも吹き飛びます。決められる場面で決めないと、勝負が左右されると知りました」

Q :今年はエースとして期待されています。1年次から背負う10番についてはどのように捉えていますか?
「一昨年の選手権予選から10番を任された中で最初は重みがありました。いつも通りのプレーができず、選手権予選では負けてしまいました。だけど、先輩たちは僕を責めるようなことはせず、励ましてくれたからこそ今の自分があります。そういうのもあって、去年は一昨年ほど重みを感じませんでした。ただ、重圧はあるし、自分が決めないといけないと思っています。そこに打ち勝たないと勝てないし、点も取れません。なので、ピッチに立てば、番号を気にせずにプレーするように心掛けています」

Q :今はFWでプレーしています。FWを始めたきっかけを教えてください。
「中学時代はボランチで、高校からFWを始めたんです。理由は中学から高校に入るタイミングで体力がかなり落ちていたし、同じポジションに上手い選手が沢山いてレギュラー争いを勝ち抜くことは簡単ではないと思ったからです。そこでFW転向の話があったのでチャレンジをしたら、通用する部分がありました。FWヘのコンバートは大正解でしたね。元々中学時代も得点が欲しい局面では前線でプレーをしていたので、慣れないポジションでもなかったんです。ただ、高校は身体が強いので簡単には通用しません。技術がより求められるので、ボランチ時代に培ったテクニックが自分の助けになりました」

Q:技術を生かすことはできるけど、シュートに対する意識はFWとMFでは違います。そこはどうでしたか?
「難しさはありました。持ちすぎて、最後の最後にシュートではなくてパスをしてしまうことがあって、得点を決められない場面がある。そこは今も課題で結構悩んでいます」

Q :高校生活最後のシーズンが始まります。どういうプレーでチームを勝たせたいと考えていますか?
「僕が前線でチームを引っ張っていかないといけません。そうしないとDF陣もしんどくなります。決められる場面でしっかり決めて、楽にしてあげたいと考えています」