【取材校】ヤンサカ編集部がキミの学校をZOOMで取材【募集中!】

2021年83校目の取材は、選手権初出場を決めた愛知の注目校・中部大第一高校サッカー部だ!取材に協力してくれたのはキャプテンの大嶽匠矢選手。
キャプテンになった経緯や選手権への意気込みなどを語ってくれたぞ!

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大嶽 匠矢
■ポジション:MF
■学年:3年
■身長/体重:175cm/65kg
■前所属チーム:瀬戸FC(愛知)
■見てほしいプレー:「守備での対人の強さですね。それだけでなく、ボールを受けた時の逆への展開力であったり、落ち着いたプレーを見てほしいですね。好きなのは大島僚太選手です。めちゃくちゃ落ち着いているし、ずっと周りを見ていますし、どこにパスを出すかわからない。憧れています」

Q:まずはキャプテンになった経緯を教えてください。
「学年が代わった時、監督に3年生だけが集められたんですが、そこで『キャプテンよろしく』と言われました。前もって言われてなかったので、サプライズみたいな感じでした」

Q:自分にキャプテンが来るかな、という予感は?
「1年生の時から中心というか、学年のまとめ役がいたんですが、それが僕ともう一人でした。その二人のどっちかかなとは思っていました」

Q:自分からキャプテンやろうという気持ちは?
「全然!まったくなかったです(笑)」

Q:経験はありましたか。
「経験は、小学校と中学校もそうでした」

Q:ではキャプテン像は自分の中にあって、任命されたのですね。
「そうですね。自分はあまり声で引っ張っていくタイプではないので、自分が誰よりも走って、みんなを鼓舞できればなというキャプテン像を描いています」

Q:練習中にはよく声も出ていた気がしましたが。
「ああ、最低限は出します。でも強い口調で言ってしまうこともあるので、試合中は抑えているところもあるんです。自分は誰よりも走ることを考えていて、それに今のチームは1年生や2年生が多く試合に出ていることもあって、その選手たちが萎縮せずにやれるようにしたいところもあるんです」

Q:では3年生ばかりが試合に出ていたとしたら、もっと言っていた可能性も?
「いや、そうでもないと思います。僕は1年生の頃から試合に出させてもらっているので、自分がみんなを引っ張っていかないと、と思っています。そこは変えずにやっています」

Q:今年は全国選手権出場という一つの結果も出ましたが、今年のチームをまとめていく作業はどうでしたか。
「本当に大変でした。インターハイに自分たちは行けると思っていて、それで1回戦負け。そこで初めて自分たちが弱いと気づいて、夏もチームはバラバラで。選手権まで本当にバラバラで。選手権前のリーグ戦でやっと一体感が出てきて、選手権に入ってからは1回戦から『自分たちはやれるんじゃないかな』と思いながら勝ち上がっていけました」

Q:シーズンの最初にまず自信があったのですね。
「インターハイ始まるまでは自信がありました。それこそ県外の高校と試合をしても互角以上の戦いができていたんです。勝てるんじゃないかな、と思っていたらインターハイは試合内容もぐちゃぐちゃで。本当に、改めて自分たちは弱いな、と感じました」

Q:それは過信や慢心があったから、という部分もあったのでしょうか。
「三重や岐阜、県外の上位のチームと試合をしても互角か勝っていたりもしたので、愛知県内は勝てるのかなと思っていました。そうしたらインターハイで初戦負け。夏を過ぎてもチームはバラバラだったんです」

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Q:バラバラになったチームをどうまとめていったのでしょうか?
「そんなに自分は意識してなかった、というのも変な言い方ですけど。一人ひとりが『チームのために』ということを考えたらまとまっていくと思っていたので、チームメイトのみんながそうやってくれたので、ここまで勝てたと思っています」

Q:何か号令をかけたというわけでもなく?
「そうです。1年生、2年生が多いので、上級生としては言っていくことも必要なのですが、言えば委縮してしまうと思いました。そこは1年生も2年生も自分の意志を持っているので、そこは崩さないように。チームのために走るということをチームで固めて。そうしたら、選手権でもみんな走れていました。そこが一番の大きなところだったかな、と思います」

Q:キャプテンとして、待ったのですね。信じたというか。
「声とかであまりみんなを鼓舞できる人じゃないので、自分は。やっぱりそこは自分が一番走って、チームのためにということを表現したり、そうしたら下級生も走れますし」

Q:その取り組みで、最高の結果が出ましたね。
「いや、本当にそうですね。3年生だけではここまで来られなかったので、1、2年生に感謝したいです」

Q:改めて今年のチームの特徴や強みをどう考えていますか。
「愛知県大会もそうでしたけど、どの高校よりもサッカーを楽しむということをモットーにやっています。そこは決勝とかでもそうでしたけど、メンタル的なところにダメージが来ないということがあります。決勝は1、2年生にとっては初めてだったり、自分たちももちろん初でしたけど、楽しむということがあったおかげで、こういう結果が出たのかなと思います」

Q:愛知県大会を無失点で突破したことで、堅守と言われることも多いと思いますが、自分たちではどう考えていますか。
「いや、それこそチームのためにみんなが走って、キーパーも含めて守備陣がしっかりやってくれて。前からも守備に行くことでみんなで揃って行けますし、チームに走っているからこそ一つのゴールが守れているのだと思います」

Q:全国選手権に向けて、ベースアップもプラスアルファも求めたいところですが、今はどんなことを思っていますか。
「1ヵ月で技術とかはどうにもならないと思います。それでも最低限の基準までは各個人で高めていって。練習中にはテンポというところにこだわっていきたいですね。精度もそうです。ワンタッチ、ツータッチでやることによって、相手のプレッシャーがどんなに速くてもついてこれなくなります。状況判断の速さをもっと磨いていかないと、と思います」

Q:全国は1回戦が大津高校、勝てば東福岡が...?という組み合わせになりました。
「本当に全国大会に出場するチームに、僕らより弱いチームはどこにもありません。しかも今年は"東の青森山田、西の大津"なんて言われている中での、大津高校との試合です。本当に勝つことを目標にしていますが、相手には日本代表選手もいますし、良い経験もしつつ、と考えています。大津高校に僕らが勝れるのは走りのところぐらいだと思うので、チームでそこは統一して戦っていきたいと思います」

Q:この対戦を個人的に楽しみにしている部分もありますか。
「そうですね。愛知県を獲ることも経験したことなかったんですが、ましてや日本代表なんて経験したこともありません。そういう選手たちが集まる大会で、その選手たちとマッチアップできる。そこを止めれば自分の今の立ち位置もわかると思いますし、本当に、勝ちたいと思います」

Q:ではその全国大会でどんな結果を求めるか、意気込みも含めて聞かせてください。
「全国優勝は目標にしていきたいですけど、やっぱり愛知県大会よりも一戦ごとに厳しい闘いばかりだと思います。まずは目の前の試合に集中して、愛知県大会で見せたような、1点でも守りきる戦いをして、頑張ってきたいと思います」

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