2021年42校目の取材は愛知の強豪・中京大中京高校サッカー部!取材に協力してくれたのはキャプテンの横井文太選手だ!
後編となる今回は、現在のチームの課題やインターハイ全国大会について語ってくれたぞ!

◇前編はこちら!

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横井 文太
■ポジション:DF
■学年:3年
■身長/体重:178cm/68㎏
■前所属チーム:名古屋グランパスU-15(愛知)
■自分の見てほしいプレー:「後ろからチームを支えるコーチング、味方を動かす声掛けというところでのコーチング能力と、後ろからの組み立てで攻撃を作っていくところですね。1対1の対人守備にも自信があります。セルヒオ・ラモスが一番好きで、対人の強さや厳しさは世界トップレベルですし、ラモスの動画は試合前にも見てイメージつくりをしています」

Q:キャプテンとして約半年が経とうとしています。ここまでのチームの出来はいかがでしょうか。
「新チームになった当初はプリンスリーグでも失点が多くて、年上が相手だったとはいえ0-7や0-8、3月にもスーパーリーグで名古屋のアカデミーと試合をしたんですけど、そこでも6点を取られたり。とにかく失点が多いチームだったので、まずはそこを意識して失点数を減らすことから始めて、全体に意識させることから始まりました。逆に今は守備にフォーカスしすぎて点が取れないという状況が生まれています(苦笑)。リーグ戦でも得点ができずに失点をしてしまって負けるという試合が多かったので、とにかく両方でみんなへの意識付けが大変でした。でも、その時に比べれば今は、インターハイ予選でも試合を重ねるごとにだいぶ成長してきたなとは思います」

Q:キャプテンとして、DFの中心として、その状況はかなりメンタルにも響きそうです...
「そうですね、かなり悔しかったです。8失点するということは何か一つ問題があるということではなく、チーム全体に問題があるということなので、逆に言えば直すところしかなかった。ある意味ふっきれてやれたところもあります」

Q:悩んだとしても、切り替えてやってきたところはありますか?
「試合終わった後は少し悩みましたけど(苦笑)、キャプテンとしてこのままでいいのか、と考えて。キャプテンは一番先頭に立ってやるべきなので、自分がいつまでも下を向いていたらチームメイトに良い影響を与えられない。せめて自分だけでも切り替えて、どうやったら良くなるのかいうことを考えて、練習をしてきました」

Q:中京大中京のスタイルは基本的なものがあるとして、今年のチームの特徴はどんなところがありますか。
「今年は個人個人の技術、例えばドリブルだったりの力はすごく高いので、そこを生かしたアイデアあふれる、パスをつなぐような攻撃だったり、後ろからしっかりつないで組み立てていくポゼッションの部分を高めることを、今は心がけています」

Q:ただ、得点があまり挙げられていないと...?
「そうです(笑)。得点力もそうですし、最後のクロスの質もまだまだ上がっていません。トレーニングでそこは改善していくしかないです」

Q:そこは攻撃陣の課題ですが、DFラインの自分も関わっていきたいところであると。
「攻撃の練習をしている時でも、自分が良くないと感じたところがあれば、『それは入らない』『それでは絶対に通らない』と伝えるようにはしています」

Q:夏にはインターハイの全国大会がありますが、現在の目標としては?
「チームとしては全国大会がありますし、僕たちは日本一を目指しています。逆に言えば県予選を勝ち抜いたことでスタートラインに立った気持ちでいます」

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Q:全国大会はどんな舞台ですか?
「一度、中学校3年の時に出たことがあるんですが、やっぱり雰囲気や相手の迫力も違いました。そこで自分は何もできなくて、全国には悔しい思い出があります。でも知っている分、あの悔しさを晴らしたいという気持ちもありますし、みんなの憧れの場でもあって、いろいろな人が見てくれる場所です。自分の名がそこで知られるようなプレーをしたいです」

Q:もちろんレベルは高い大会です。相手のレベルの高さはどう捉えていますか。
「自分たちはシーズン始まってからは『自分たちは強い』って自信をもっていたんですが、それでなかなか勝つことができなかった。そこからは自分たちは弱いんだから下から這い上がっていくしかないという想いでやっています。どんなに強い相手がこようが、自分たちよりも格下のようなことがあっても、謙虚さを忘れないようにしています。相手がどこであろうと謙虚さを忘れずに、という考え方ですね」

Q:ここから先、冬の選手権を考えてもチームに加えなければいけない部分はどんなことなんでしょうか。
「切り替えの部分というのは、自分たちの代が学校に入学した時の岡山監督からも、今の鈴村監督からも言われ続けていることです。正直、だいぶ遅いです(苦笑)。奪われた後も、奪った後もすぐ奪われてしまったりも。それは全国に出ると絶対に通用しないところになるので、そこはとにかくトレーニングで改善していくしかありませんし、チームへの意識づけをしているところです」

Q:自分の声掛けで改善を促せる部分でもありますね。
「そうです。奪われた瞬間に自分が声で気づかせれば、それに反応はしてくれると思います」

Q:自分が個人的に成長したい部分はどんなところなのでしょうか。
「自分は足が遅くて、アジリティもそこまである方ではないんです。背後に出された時の対応であるとか、相手に速い選手がいた場合は少し自分にとっては不利な状況になるので、そこは先読みを利かせておけば良いセンターバックにもなれると思います。相手を見る力、視野の広さとともに身につけたい能力です」

Q:個人的なスキルで大事にしてきた部分はありますか?
「自分が中学校3年生の時に、名古屋グランパスのトップチームの監督が風間さんになったんです。それでU-15での練習でも"止める、蹴る"の練習が増えて、なかなか中学3年の1年間では上手くなれなかったんですが、高校に入ってその技術の大切さがわかりました。センターバックであっても例えば相手の縦パスが入った時に、それが速いパスでもしっかり止めてマイボールにできるとか、そういう技術は少しずつ上がってきていると思っているので、そこはこれからも伸ばしていきたいです」

Q:繰り返しの部分もありますが、キャプテンとして今年の中京大中京をどういうチームにしていきたいですか。
「本当に、全国に名を轟かせるようなチームにしたいと思います!」


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